ソニー
オープンプライス
29万9800円(SonyStyleダイレクト価格)
- 03-5454-0700
- http://vaio.sony.co.jp/
- http://www.jp.sonystyle.com/
AVとPCの融合をうたい、PCとしては過剰とも言える高品質な音楽再生機能を搭載するAVパソコン「PCV-MX」がフルモデルチェンジした。新しくデビューした「PCV-MXS1」は、新筐体の採用をはじめとしたハードウェアを一新し、従来機種以上の高音質を追求すると共に、ブロードバンドインターネットの普及に合わせインターネットからの音楽配信サービスを積極的に利用するマシンへと進化している。
高音質再生に
徹底的なこだわりを見せる
こうして見ると、ちょっとずんぐりむっくりしている前面および背面。ボディ前面はクリアパネルが装着されたPCらしからぬ印象。FMアンテナと光オーディオ入出力端子は背面上部に、ライン入出力とスピーカ出力端子は背面右下に装備する。PCIスロットの下から2つめがTVチューナ内蔵MPEG2リアルタイムエンコーダカード。S-Videoと音声の入出力、アンテナ端子を備える。 |
前面にはオーディオデバイスを操作するボタン類と、動作状態を表示する液晶パネルを装備する。HDD、コンボドライブ、MDデッキのアクセスインジケータも液晶内に表示される。 |
オーディオ機能が完全にPCと一体化したとはいえPCV-MXシリーズが目指す高品質な音楽再生機能を実現するために、サウンド機能は一般的なサウンドカードを利用するのではなく、PCV-MXS1専用に開発した「Sony Digital Audio System」と呼ばれるサウンド回路を搭載している。
フロントパネル下部のカバーを下げると、PCカード(TypeII)、MagicGate対応メモリースティックスロット、ヘッドフォン(ドルビーヘッドフォン対応)、マイク、i.LINK(4ピン)、USBの各種インターフェイスが顔を出す。 |
オーディオ信号のルーティングを実現するサウンド回路「Sony Digital Audio System」。日立製CPU「SH-DSP」のほかXILINXのFPGA(ゲートアレイ)「XC2S50」、Analog Devicesのサンプルレートコンバータ「AD1895」などのチップも基板上に実装されている。 |
ノイズ対策のために別基板として開発された20+20W出力のオーディオアンプ。林立するコンデンサや金メッキされたライン入出力端子が音質へのこだわりを感じさせる。 |
ノイズ対策としてはアンプ全体を別基板としてマザーボードとは独立して内蔵するほか、主なノイズの侵入経路となる電源ラインからのノイズ遮断に注力し、また必要なときだけアンプに電力を加えることで電源効率を上げ、アナログアンプの搭載に成功しているという。
アンプを内蔵しないパッシブタイプの付属スピーカは、1本あたり134(W)×219(D)×291(H)mm/2.8kgとPC用スピーカとしてはかなり大きめ。金属製のフロントグリルは取り外し可能だ。 |
12cmのパルプコーンウーファは、防磁ケースの外形が88φと巨大なマグネットを採用しており、重量も単体で約780gと、PC用スピーカとしては異例のサイズを誇っている。また、このユニットを収めるエンクロージャは、フロントバッフルこそ樹脂製だがそれ以外の5面は木製で、容量も従来の3リットルから4.8リットルに大型化されており、PCV-MXS1の音楽再生能力を十分に引き出せるものだ。再生音は低音がたっぷりして高音の伸びもよく、PC用スピーカの軽くてシャリシャリとした音とは次元の違うものだ。CDやMDを再生するためのオーディオ機器として、もはやMDコンポは必要なくPCV-MXS1がその代わりを務めてくれる。さらにCV-MXS1ならMDコンポでは不可能なインターネットに接続しての音楽配信サービスを受けるなど、より幅広い音源を扱うことも可能だ。