35万画素CCDカメラを内蔵するミニノート「PCG-C1」シリーズの2001年秋モデルは、筐体を一新した「PCG-C1MRX」「PCG-C1MR/BP」の2機種がラインナップする。今回はCrusoe TM5800-733MHzを搭載する上位モデルPCG-C1MRXを紹介しよう。
内蔵CCDカメラでの撮影に加え、DV&アナログ映像の取り込みにも対応
トップのデザインはアルミ-マグネシウム合金製のシルバー部分と樹脂製のブルーグレーの部分という2トーンカラーに変更された。標準バッテリは液晶のヒンジ間にすっぽりと収まり従来のPCG-C1シリーズのものと互換性がある。 |
ハードウェアに関しての最大の機能強化ポイントは、MPEG2ハードウェアエンコーダ「MPEG2 R-Engine」の搭載だ。従来のPCG-C1シリーズでも、内蔵のCCDカメラかi.LINK端子に接続したDVカムコーダなどからの映像を、静止画あるいはAVI/MPEG1/アニメーションGIF形式の動画として取り込むことができたが、PCG-C1MRXではMPEG2エンコーダの搭載によりアナログ映像ソースも高画質で取り込むことが可能となった。付属のポートリプリケータとAV接続ケーブルを利用すれば、TVやビデオデッキからの映像を記録して外で再生したりメールに添付してビデオメールとして送れるほか、PCG-C1MRXで録画した映像を持ち運び出先のTVなどに出力することもできる。
MPEG2形式の動画はMOTION EYEを利用した場合640×480ドット、AV機器からの入力では720×480ドットで、それぞれ「スタンダード」「ファイン」の2種類の録画モードで記録できる。いずれのモードも可変ビットレート(VBR)を採用しており、スタンダードでは平均3Mbps(最高4Mbps)、ファインでは平均6Mbps(最高8Mbps)で、ファイルサイズが最大4GB(Windowsの制限)まで連続記録が可能なので、スタンダードモードなら約3時間の長時間記録を実現している。
液晶パネルの上部センターに内蔵するMOTION EYEはプログレッシブタイプの35万画素CCDという前モデルからのスペックを引き継ぐが、スローシャッターに対応したため暗い場所での撮影に強くなった。その右には電源ランプ、バッテリの充電、HDDアクセス、Bluetoothモジュールのオン/オフを示すインジケータが並ぶ。 |
ビジュアルコミュニケーションのためのアプリケーション「Smart Capture Premium Ver.1.0」。CCDカメラ、DV、ビデオ入力の3つの映像ソースからの静止画/動画キャプチャに対応し、メールでの送信やWebでの公開といった一連の作業がここから行える。 |
本体には多くのインターフェイスを装備できないため、CRT、10BASE-T/100BASE-TXのEthernet、USB、AV入出力端子を搭載するポートリプリケータが標準で付属する。 |
ポートリプリケータのAV入出力端子は付属のAV接続ケーブルをつなぐことで、汎用的なRCAピンプラグに変換できる。 |
このほかのハードウェアスペックは、CPUにCrusoe TM5800-733MHzを搭載し、メインメモリはDDR SDRAMをオンボードに128MBと1基のMicro DIMMスロットに128MBのモジュールを装備し標準で合計256MBを実装する(内16MBをCMSが占有)。UltraATA/100接続されるHDDは30GBの容量を持ち、スタンダードモードのMPEG2ファイルなら合計20時間以上の記録が可能だ。