インテル(株)は18日、記者発表会を開き、インテルアーキテクチャー(IA)をベースにするeビジネスのソフト/ハードを含む全体的なサービス構築を支援する“インテル ソリューション・サービス”を28日に開始すると発表した。サービス開始と同時に、同サービス専用施設“インテル ソリューション・センタ(以下ISC)”を開設する。
発表会では、米インテル社のIA事業本部副社長兼IAソリューションズ推進事業部長のウイリアム・A・スウォープ氏(William A. Swope)が、サービスの概要について説明した。
スウォープ氏 |
インテル ソリューション・サービスは、以下の4要素を中心とした複合的なサービス。
- “エデュケーション・サービス”:eビジネスのシステム開発者に対する、最新ハード/ソフトの教育
- “コンサルティング・サービス”:IAを利用した全体的なシステム構築に関するコンサルティング
- “検証サービス”:システム規模のテスト
- “プロモーション・サービス”:イベントやセミナー、あるいはデモを通じてプロモーションの機会を提供
これらのほか、ソフトの提供など、さまざまなサービスも含まれるという。
「eビジネスソリューションを構築するうえで、最も重要なのはスピード」と切り出したスウォープ氏は、インテル ソリューション・サービスが、IAを利用する“EBSP(e-Business Solution Provider)”の支援サービスであると説明した。現状、IAが他のアーキテクチャーよりもシステム構築に時間のかかる場合があることに触れた同氏は、「エンドユーザーにIAでサービスを提供するEBSPが、他のアーキテクチャーを利用するEBSPよりも、より早いソリューション構築ができるよう、インテルがサポートする」と、同サービスの意味について強調した。
また同氏は、専用施設のISCについても言及。具体的には、
- 早く、効率よく、ソリューション構築ができるよう、サービスの規模や使用するソフトについて導入を支援し、必要な教育/トレーニングをおこなう
- Itaniumベースの64bit環境(IA-64)に、EBSPが早く対応できるよう、必要なテスト環境やソフトを提供する
- 別のアーキテクチャー用のプログラムコードをIAに移植したいEBSPに、必要な技術力やソフトを提供する
といったサービスを担当する施設だという。同氏によれば、「これまで、こうしたニーズに対しては、ケースバイケースで、インテルが個別に対応したり、IAを販売するハードウェアベンダーが対応したりしていた。しかし今後は、同サービスを専用に担当するISCが一手に引き受けて、最適化したサポートをしていく」という。ISCは現在、アメリカのワシントン州に1ヵ所あり、東京のISCは2ヵ所目になる。今後、北米、欧州、アジアの10数カ所にオープンし、世界規模でIAベースのプロバイダー支援体制を立ち上げる予定だという。
なお、同サービスは有償。「どのくらいの作業時間がかかるかで判断する」と、具体的な金額について回答を避けた。また、「エンジニアリングやマーケティングなど、新しいスキルを持った人員を、プロジェクトに必要なぶんは確保した」とのことだが、人員の数、プロジェクトの数についても具体的な数字は言えないとした。