日本シスコシステムズ(株)は、次世代ネットワークの中核を構成する、光インターネットワーキング戦略を発表した。同社は次世代ネットワークにおけるトランスポート機能を提供する光インターネットワーキングへの取り組みとして、5つのフェーズで進む戦略を掲げており、最終的には“IP
over Optical”ソリューションとして、T(テラ)bit領域までスケールアップ可能なソリューションを提供するという。
米シスコのサービス・プロバイダ事業本部オプティカル・インターネットワーキング本部マーケティング・ディレクター、トニー・ベーツ氏 (Tonny Bates)氏 |
今回の発表はそのフェーズ4で、従来電話や専用線サービスをベースに構築されてきた階層構造を持つ伝送多重ネットワークを使用せずに、超高速データ通信網に最適化されたスケーラブルな次世代基幹伝送ネットワークを経済的に構築できるとするもの。
今回のフェーズ4と最終フェーズにおいては、パケットデータ伝送のみで構成される次世代の光IPネットワークを達成するという。光ファイバーを直接ルータに収容して高速パケット伝送することで、効率的な伝送設備利用が達成されるだけでなく、高価な多重伝送設備を不要とすることでネットワークの単純化と設備コストの削減がもたらされるとしている。
また今回のフェーズ4における、光インターネットワーキングソリューションを実現するための新製品、『ダイナミック・パケット・トランスポート製品ファミリー(DPT)』と統合アクセスルーター『Cisco
ISR 3303』が発表された。
DPTは、高信頼性IPバックボーンネットワークを実現するもので、『Cisco
12000 GSR』、『Cisco 7500シリーズ』などのルーター上で、ラインカードやポートアダプタとして搭載される。Cisco
12000 GSR用のDPTラインカードは、5月出荷予定で価格は369万円から。Cisco
7500シリーズ用のポートアダプタは6月出荷予定で、価格は221万4000円からとなっている。
Cisco ISR 3303は、今後通信サービスとして急速な立ち上がりが期待される、IP
VPNなどのIPサービスと専用線サービスを同一システム上で展開可能な冗長化システムを持つ、新しいIPサービス対応の伝送システム。5月に出荷予定で、価格は480万円からとなっている。
『Cisco ISR 3303』 |