日本のウェブサイトデザインの向上を目指して結成された任意団体のウェブデザイン・コンソーシアム(WDC)は、10日、“The
Web Design Awards 1999”表彰式及び『Web年鑑1999』出版記念パーティーを都内のホテルで開催した。
WDCは、国内のウェブデザイナーなどが中心となって設立したコンソーシアム。“The
Web Design Awards 1999”は、WDC設立1周年を記念して開催されたコンテストだ。応募数は384サイトで、金賞1サイト、銀賞10サイト、銅賞11サイト、スポンサー賞7サイトが選ばれた。
『Web年鑑1999』出版記念パーティーと同時に開催された、コンテストの表彰式では、受賞者や審査員などが大勢掛けつけた。『graphica 6+』を制作し金賞を受賞した、福井信蔵氏は、「ウェブサイトの制作は賞を狙おうと思ってやっていたのではなく、自分の好きなことをやっていたから。大変驚いたが、自分も含めて制作者同士がお互いに試行錯誤して、ウェブという中でどんどんよいものを見せていければ」とコメントした。
金賞を受賞した福井信蔵氏 |
受賞作『graphica 6+』。グラフィックデザイン、レイアウトなどの表面的な部分だけではなく、インターフェースにおける効果や仕掛けなども含め、作者のウェブ表現の取り組みなどが評価された。見る人が画面をクリックすると仕掛けが動く、福井氏の想像性に満ちたウェブへの可能性を感じることができるサイトとなっている |
また、審査員の1人であるHotWired Japan編集長
江坂健氏は「応募作には、商用サイトから個人ベースの趣味でやっているサイトまで、いろいろな種類のサイトが集まった。こうした中から、何をもってよいデザイン、よいウェブサイトとするのかの判断は大変難しく、審査員の中でも意見が食い違い、選定に時間がかかった。その中でも、楽しい精神があふれているワクワクするような楽しみを感じることができるか、という点を評価した。来年もぜひこうした機会をつくっていきたい」とした。
審査員の1人HotWired Japan編集長 江坂健氏 |
応募サイトおよび受賞サイトは、(株)グラフィック社より発売された『Web年鑑1999』のほか、WDCホームページで参照できる。
『Web年鑑1999』。WDCが選んだ国内や海外の特選サイトのほか、ウェブデザインの歴史なども紹介されている。価格は1万円 |