イントラネットを介したWWWによる教育、WBT(Web Based Training)が広がり始めた。企業内教育を中心に、導入例が広がっている。米国では、デリバティブを代表とする新規の金融商品に関する教育をWBTで実施する企業が目立つ。日本では、英語教育を突破口にして、市場が拡大しそうだ。
英語関連の出版社、(株)アルクは、日立ソフトウェアエンジニアリング(株)と組んで、『ALC
NET Academy』を4月に発売。約20社から受注あるいは受注含みの引き合いを受けている。TOEICでの得点を増やすことを当面の目標としながら、ビジネスにおける英語力の向上が図れる仕組みになっている。
『ALC NET Academy』では、ユーザー企業内に研修管理サーバーを設置する。社員はイントラネットを介して、Webブラウザーから英語教材に触れる。いつでも時間の空いたときに学習できる。インタラクティブに自分の必要な個所が学習できる、スピードを変えた聞き取り練習ができるなど、デジタルシステムの利点を活かしたものとなっている。
通信プロバイダーとコンピューター関連教育を業務とする(株)ケイネットは、(株)富士通ラーニングメディアと組んで、『奇跡のTOEIC』を開発した。法人向けでは、1月19日からの事業本格化以来、31の企業、教育機関から、受注あるいは受注含みの引き合いを受けている。外資系大手メーカーがすでに採用を決めた。また、外資系で近年日本に上陸した金融機関などと商談を進めている。
ケイネットはまた、個人向けでも攻勢をかける。4月18日から、紀伊國屋書店BOOK
WEBと販売提携をスタートさせる。
WWWではないが、CD-ROMと電子メールを使った英語教育に公文教育研究会が参入するなど、この分野におけるインターネットの利用がますます拡大しそうだ。(報道局 中野潔)
http://www.copernicus.or.jp/knet/press/toeic.html
http://www.alc.co.jp/mmji/academy/index.html