(社)日本電子工業振興協会(JEIDA)は、デジタルカメラのファイルフォーマット“Exif2.0”に関するセミナーを行なった。5月にもISO(国際標準化機構)において、認可されるという。
Exif2.0は'97年11月に規格化されたファイルフォーマットで、富士写真フイルム(株)をはじめ、多くのメーカーがExif規格を採用している。従来のExif1.0の機能を拡張したもので、同じくデジタルカメラのファイルフォーマットである“FlashPix(1.0)”へ順次対応できる“FlashPix
Ready”や、音声ファイル情報、圧縮ファイル(JPEG Baseline準拠)のほかに非圧縮ファイル(TIFF
Rev.6.0準拠)への対応などが追加されている。また、画像ファイルの構造や音声ファイルの構造などにも細かな規定が設けられている。
ただし、Exif2.0の規格は、ファイルフォーマットのみを規定し、記録メディアや、記録メディアの論理フォーマット形式、ディレクトリーやファイルなどは規定していない。
そこで、非PCでも画像交換を可能にするなど、より広範囲な互換性を目指した“互換性細則”をExif2.0規格に提案、現在で審議中であるとしている。
互換性細則はファイルフォーマットだけにとどまらず、記録メディアや論理フォーマット、ディレクトリーの構造・ファイル名のほか、アプリケーションにまで踏み込んだ規定となっている。互換性細則の規定では、記録メディアはスマートメディア(SSFDC)やコンパクトフラッシュ(CF)カードなど、PCカードのATAに対応したものとなっているほか、記録メディアの論理フォーマットはDOSのFATファイルシステム、ディレクトリー名およびディレクトリー構造とファイル名などにも及んでいる。
アプリケーションでは、画像サイズに関わらずサムネイル表示ができることなどを規定している。また、非圧縮データ(TIFF)や、非圧縮サムネイル、音声ファイルなどは規定していない。
JEIDAでは、互換性細則が盛り込まれたExifの新バージョンに沿った製品は'98年秋にも製品化されるだろうと見ている。(報道局 井上哲郎)
http://www.jeida.or.jp/