11月11日、シスコは次世代のサービスプロバイダ向けのルータとして「ASR9000」を発表した。テラバイトを超えた「ゼタバイト時代のキャリアEthernet基盤」を目指した製品だ。
ビデオアプリケーションの台頭とキャリアのインフラ
都内で開催された発表会において、シスコシステムズ合同会社の社長兼最高経営責任者であるエザード・オーバーピーク氏は、まずTV放送やビデオ会議、ゲーム、モバイルビデオなどビデオアプリケーションの伸びについて紹介。こうしたビデオの増加で、IPトラフィックが2007年から2011年までに約6倍に拡大し、2012年には0.5ゼタバイトのデータが世界を飛び交うという調査を明らかにした。
確かに、YouTubeやニコニコ動画などは、昨今インターネットの主要アプリケーションとして台頭し、P2Pとともにサービスプロバイダのインフラを圧迫しつつある。また、単に帯域だけではビデオの品質は確保できず、帯域や遅延の調整を詳細に行なう必要がある。
こうした中、サービスプロバイダの足腰となるEthernetインフラを支える製品として同社が提供するのが、今回発表された「ASR 9000」となる。
最大6.4Tbpsの処理能力とビデオコントロール