最強オーサリングソフトが待望のインテルCPUに対応
【SPEC】 開発/販売元●アドビ システムズ(株) 価格●14万7000円(通常版)、4万4100円(アカデミック版)、4万2000円(アップグレード版) http://www.adobe.com/jp/ 対応システム●OS X 10.4以上(Leopard未対応) 対応機種●PowerPC G3以上、またはインテルCPUを搭載したMac |
【COMMENT】
前バージョンから足踏み状態のバージョンアップ内容と言わざるを得ないが、今回正式にアドビの名を冠した製品になり、ひとまずホッとした。
「Adobe Director 11」は、画像やサウンドなどの素材を読み込み、タイムラインを使ってインタラクティブなコンテンツを作成するマルチメディアオーサリングツール。
博物館などのキオスク端末、教材ツール、ゲームなどの多くがDirectorによって開発されている。前作「Macromedia Director MX 2004」から実に約4年ぶりの新バージョンだ。
Director最大の特徴は扱えるメディアの多彩さにある。画像はGIF/JPEG/PSD、オーディオはMP3/AIFF/WAV、ビデオはWMV/RealVideo/QuickTime──など、計40種類以上のファイル形式をサポート。FlashのSWF(FLV含む)も組み込める。
また、Director自体も、ビットマップ/テキスト/3D押し出しテキストなどの作成や編集の機能を備えている。
スクリプト言語「Lingo」を使わずとも単純なアニメーションなら作成可能。「ビヘイビア」と呼ぶLingoスクリプトのプリセットを使えば、それだけでインタラクティブなアニメも作れる。
本バージョンの特徴は、インテルMacに対応(ユニバーサルバイナリー化)したほか、OpenGLレンダリングやFlash 9のサポート、3D物理演算エンジンの変更、テキストレンダリングエンジンの強化、ビットマップフィルターの搭載──などだ。
FlashやAIRの台頭で影を潜めるかと思いきや、多種多様なDirector用プラグイン「Xtra」の資産、「Maya」などの3Dモデリングソフトで書き出したW3Dデータを直接読み込めるなど、マルチメディアオーサリングツールとしての懐はいまだ深い。
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