AMDは4日、COMPUTEX TAIEPI 2008の会場にて、ノート向けの新CPU「Turion X2 Ultra」の発表を行なった。このCPUはコードネームが「Griffin」と呼ばれていたものだ。同時にTurion X2 Ultraの新プラットホームとノート向けのGPUの発表も行なった。
Turion X2 Ultraはコアクロックにより3つのラインナップがあり、最上位の「ZM-86」が2.4GHz、ミドルモデルの「ZM-82」が2.2GHz、最下位モデルとなる「ZM-80」が2.1GHzとなっている。65nm SOIプロセスの製品で、L2キャッシュは同社のWebページによると合計で2MBとなっているため、前モデルとなるTurion X2に比べると2倍に増加していることになる。
また、この新CPUの登場に併せて、モバイル向けの新チップセット「AMD M780G」の発表も行なわれた。このチップセットはグラフィックスコアの「Radeon HD 3200」を統合したもので、名前からもわかる通り、今年の3月に発表されたデスクトップ向けのグラフィック内蔵チップセット「AMD 780G」のノートPC用のものとなる。HyperTransport 3.0対応で、サウスブリッジには「SB700」という組み合わせ。もちろんDirectX 10に対応しており、HD 3000シリーズに搭載されているHDビデオデコードアクセラレーション機能も用意している。
そのほかこのチップセットは「Radeon HD 2400」、「Radeon HD 3400」、「Mobility Radeon HD 3400」シリーズのGPUと連携することにより、3Dグラフィック機能を向上させる「ATI Hybrid CrossFireX」をサポート。また「Radeon HD 2400」または「Radeon HD 3000」シリーズと接続することにより、最大4つのモニタに出力することが可能になる「ATI SurroundView」もサポートするが、これは同社が「ATI XGP(eXternal Graphics Platform)」と呼ぶノートPCと外付けのグラフィックボックスをexternal PCI Express 2.0コネクタ連携させることにより実現するという話だ。
GPUはモバイル向けの最上位モデルにあたる「Mobility Radeon HD 3800」を発表したが、55nmプロセスでメモリバス幅が256bit(GDDR3)、PCI Express 2.0をサポートしており、DirectX 10.1に対応といった以外は、詳細は不明となっている。
製品説明において、同社のノートブック部門のVice PresidentであるChris Cloran氏は、これらのCPU、チップセット、GPUとWi-Fi技術を組み合わせることにより、HD映像も再生可能な強力なモバイルPC環境を実現するとしている。
説明によると、同等のインテルの製品にくらべて1060pの映像再生のクオリティでは5倍、GPUの速度では3倍の差が出ると説明した。
この連載の記事
-
第15回
PCパーツ
Mio Technology、デュアルスクリーンGPS携帯などを展示 -
第14回
PCパーツ
気になったアイテムを総チェック! これで行った気分に! -
第13回
PCパーツ
会場にわんさか! 「Intel 4」シリーズマザー大紹介 -
第12回
PCパーツ
液体窒素で「QX9770」が6GHz超! FoxconnブースでOCデモ -
第11回
PCパーツ
アキバではもう製品は出ちゃったけど、インテルがP45/G45発表! -
第9回
PCパーツ
注目ブースピックアップ「Shuttle」編、Atomもあるでよ -
第8回
PCパーツ
注目ブースピックアップ「Thermaltake」編 -
第7回
PCパーツ
インテル基調講演レポート -
第6回
デジタル
AcerのAtom採用Netbookは8月に日本で登場? -
第5回
PCパーツ
Antec、高級まな板「Skeleton」発表! 8月には発売 - この連載の一覧へ