TOKYO MXで毎週毎週月曜17:55~放送中の「東京ITニュース」は、ASCII.jp協力のIT情報コーナーだ。この連載は、解説委員のアスキー総研所長・遠藤諭が、毎週番組の収録前に発言予定をリークしていく。
全米の1/10の電力をサーバーが使う!?
インターネットやいまの企業システムを支えているのは、クライアントサーバー型システムと呼ばれるしくみだ。
ユーザーのパソコンは「クライアント」にあたり、インターネットや企業ネットワーク上にある「サーバー」にアクセスして、情報を得たり、処理を分担したりしている。例えば、インターネットのサイトを見る際には、ウェブサーバーというコンピューターに問い合わせ、ページのデータを送り返してもらい、それをブラウザーに表示して見る。
メールを利用する場合にはメールサーバー、ファイルを共有する際にはファイルサーバーなど、機能や用途に合わせたサーバーがある。つまり、自分の見えないところで最低もう1台のコンピュータが動いている。
このサーバーのために使われる電力、米国では時間の問題で、全米で消費される電力の10%を占めるようになると言われている。
グーグルトップが黒ければ
日本では、Pentium 4が出てきたときに「それが売れすぎると電力事情に支障をきたすのではないか」という意見もあった。全世界では、パソコンだけで毎年2億台が出荷されていいる。これは赤道上にずらりとぎっしり詰めれば、1mに5台の間隔で並べられる数。
グーグルのトップ画面が白でなくて黒を基調としたデザインなら、世界では相応の電力消費を減らせるなんて冗談のような議論まであった。
コンピュータは、いつのまにか環境に優しくなくなっていたのだろうか? 少しでも環境にやさしいコンピュータの使い方を考えようというのが「グリーンIT」だ。実は、いまITと最も関係の深い言葉は「電力」と言ってもいいくらいである。グリーンITとは、けっして緑色のコンピュータのことではありません。
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