4月28日(日本時間)現在、米ヤフーの買収ではいまだ微妙な状況にあるマイクロソフトですが、別の検索エンジンの会社の買収は無事に成功したそうです。
4月25日(米国現地時間)、米マイクロソフトはエンタープライズサーチ(企業内検索)を手がけるファストサーチ&トランスファ(FAST)の買収が完了したと発表しました。FASTは、ノルウェーに本社をおく専業ベンダー。マイクロソフトは今年1月、FASTを12億ドル(日本円で約1255億円)で買収すると発表していました。
今回の買収によって、FASTのジョン・マーカス・ラービックCEOは、マイクロソフトのエンタープライズサーチ担当コーポレート・バイスプレジデントに就任。FAST製品のほか、マイクロソフトの「Search Server 2008 Express」「Microsoft Office SharePoint Server 2007向けサーチ機能」といった製品の開発にあたるとのことです。
エンタープライズサーチの世界では、米オラクルやIBMといったエンタープライズ系のベンダーのほか、グーグルも「Google Search Appliance」(GSA)で進出しています。ただ、エンタープライズサーチ自体、まだ企業に幅広く普及しているとはいいがたく、国内の市場規模は49億円ほどに過ぎません(2007年度、アイ・ティ・アール調べ。ソフトウェア製品のみの金額)。
FASTを買収したことで存在感を増したマイクロソフトが、今後、「企業内検索ならマイクロソフト」という状況を作り出せるのでしょうか。グーグルとの対決はここでも注目です。