このところ続けざまにデジタル一眼レフカメラのテストをしてきたが、その際には可能な限り、ライブイベントに絡めるようにしている。
理由はカンタンで、個人的にライブ会場はデジタルカメラのテストにうってつけだと考えているからだ。
ハロゲン光源のスポットや、ピンスポット。ムービングライトなどさまざまな光源が入り乱れているうえに、舞台演出で明るさを変えるために、電圧も落とされる。光源の色温度もめちゃくちゃだ。スポットには原色系のフィルターがかけてあるのでデジタルカメラのオートホワイトバランス(以下AWB)がうまく機能しないことも多い。
さらに問題となるのが、暗いこと。人の目には十分明るく感じていても、実際に撮影するとなるとISO 3200は欲しいところである。箱(ライブ会場)によって差はあるが、ISO 1600ではシャッタースピードが稼げないことが多く、被写体ブレを起こしやすくなってしまうのである。
アーティストにもよるが、ロック系の撮影であれば最低でも1/125秒は確保したいところ。そういう意味で高感度撮影に対応した最近デジタルカメラはうれしい。
多少ノイズが載ったとしても、以前フィルムで撮影していたときは、人工光源に対しては感度が出ないこともあり、ISO 1600のフィルムを1段増感して使うなんていうのは当たり前の世界だった。すべての光源に対して感度が出せるデジタルカメラはそういう意味では楽だ。