コーレル(株)は11日、ビデオ編集ソフト「Ulead VideoStudio 12」を4月末に発売すると発表した。価格は通常版が1万5540円。
今回のバージョンは、処理パフォーマンスの向上に重きを置いて開発したという。まずMPEG-2のレンダリングエンジンを見直し、ファイル作成時のスピードがアップしている。同社によれば、現行の「VideoStudio 11」(関連記事)と比較して188%のスピードアップを実現したという(Core 2 Duo E6600 2.4GHz、2GBメモリーのPC使用時、以下の%表示は同条件)。また、プロキシファイル(編集用の一時ファイル)も、従来のMPEG-2などから独自規格のフォーマットとすることで作成時間が向上。現行バージョンと比較して359%(AVCHDのプロキシファイル作成において)スピードアップしている。さらにクアッドコアCPUの「Core 2 Quad」に対応するほか、プレビューをオフにした設定でのレンダリングスピードが35%アップしているという。
新たな機能としては、動画に対して手書きで文字や絵を書き込める「ペインティング・クリエーター」機能を搭載。手書きで書いた文字やイラストを静止画素材として合成する「スチールモード」と、書いた文字や絵の軌跡をアニメーションとして合成する「アニメーションモード」の2種類が利用できる。ペンタブレットにも対応している。
また、文字素材などを登録する「タイトル」トラックが1トラック追加され、複数の文字やタイトルを時間差で表示させたり、アニメーションさせたりできるようになった。例えばタイトルアニメーションを表示させながら、その下にテロップを流す、といったことが可能になっている。
さらに、静止画スライドショー作成において顔認識機能を実装し、人の顔を中心にパンやズームの動きが生成されるようになった。
そのほか、ピクチャーインピクチャーなどを実現できる「オーバーレイトラック」にエフェクト効果を適用させたり、オーバーレイトラックのみにトランジション(切り替え効果)をかけたりできるようになった。また、ビデオクリップ単位でトリム(切り取り)が可能になるなどの機能が追加されている。
発売されるパッケージと価格は以下の通り。
- 通常版:1万5540円
- 特別優待版:1万290円
- アップグレード版:8379円
- アカデミック版:8190円
- ダウンロード版:9240円
- アップグレードダウンロード版:7329円
対応OSはWindows Vista/XP SP2で、Vista SP1についてはβ版では動作しているという。最低動作環境はCPUがPentium 4またはAthlon、メモリーは512MB、1GBのHDD空き容量などとなる。