噂の薄型軽量モバイルパソコン「ThinkPad X300」が編集部に届いた(関連記事)。
X300は、Xシリーズの携帯性とTシリーズのパフォーマンスを兼ね備えた新コンセプトのThinkPadだ。重量は従来のXシリーズ並みの約1.42kg(光学式ドライブを外すと1.33kg)。厚さも23.4mm(最薄部18.6mm)と従来のXシリーズ(20~35mm)より大幅に薄型だ。
液晶ディスプレーは12.1インチから13.3インチワイドに大型化し、解像度も1024×768ドットから1440×900ドットに向上した。さらに光学式ドライブと64GBのSSDを搭載。価格は少々値が張り、34万6500円からとなる(詳細なスペックはLenovoウェブサイトを参照のこと)。
実はThinkPad愛好家がとても多い編集部。写真とともに、編集者のファーストインプレッションをお届けしよう。
「すげー薄いよ!」編集者たちのホンネ
編集部に届いたX300を開封したとたん、ThinkPad愛好家たちが続々と集まりだし、各々の意見をぶつけ始めた。編集者が口を揃えて言うのは「すげー薄い! いいじゃん!」「薄くても剛性が高く、安心感がある」というものだった。
ThinkPadらしいフルフラットで角ばったデザインは、実際以上に見た目の薄さを印象付け、スタイリッシュさもかなり増したという印象だ。「いつでも持ち歩きたい」という所有欲を猛烈にくすぐられるのがThinkPad X300だ。
IBM時代から受け継がれる、上質のエクスペリエンス
私が初めて買ったDOS/VマシンはIBM製だった。もう10年も昔になるだろうか。「Aptiva」という、コンシューマー機だったが、それでも無口な父親が「おっ、IBM製か!すごいな」と興奮気味につぶやいた。
手持ちの「ThinkPad T42」に貼られているIBMロゴを見ると、その時に悟った「IBMってすごいんだ」という印象をふと思い出す。IBMつながりであこがれたThinkPadを、初めて手に入れた時は「俺もついにプロの仲間入りか」と感動ひとしおだった。
新しい「X300」に触れたとき、ふとその時のことが思い出された。手に持った感じの質感。モバイルノートながら、パームレストの端だけ持っても、本体がたゆまないこのガチガチな感じがたまらない。最近のモバイルノートにはない剛性が素敵である。IBMロゴはなくなってしまったが、少なくともThinkPadだからこそ味わえる感動は変わらないように思う。そして、最新機種は価格が高すぎて手が出ないのも昔と同じだ……。
(編集部 ハシモト)