日本ビジネスオブジェクツは、2月18日、ビジネスインテリジェンス(BI)ソフトにエンドユーザー向けの検索機能を追加する機能拡張モジュール「BusinessObjects Polestar」を発表、同日から出荷を開始した。
直感的な操作でBIの利用をより手軽に
「BusinessObjects Polestar」は、キーワード検索によって社内の構造化データにアクセスし、手軽に分析ができるソフト。日本ビジネスオブジェクツのBIスイート「BusinessObjects Enterprise XI R2」の機能拡張で、同製品のエンドユーザー向けフロントエンドの1つとの位置づけだ。
日本ビジネスオブジェクツ プロダクトマーケティング スペシャリストのコラーナ・インダルディープ・シング氏は、「Web検索の簡単な使い勝手とBIのパワーを融合できないか、ということで考えられた製品。とにかくキーワードさえ入れれば、必要な情報が画面上に表示される手軽さ」とその魅力を語る。
Polestarを使うと、エンドユーザーはWeb検索のように自由にキーワードを入力するだけでBusinessObjects XI R2が管理する社内データを検索、分析できるようになる。たとえば、検索フォームに「2004 売上」と入力すると、2004年の売上に関連する検索結果を自動的にグラフや表の形式に変換して表示。さらに、「アクセサリー」「シャツ」といった商品ジャンルや、「第1四半期」「第2四半期」といった期間で絞り込むことも可能だ。
また、それぞれ検索結果にはユニークなURLが割り当てられるため、電子メールでURLを送信して共有するのも手軽。ただし、閲覧はBusinessObjects XIのユーザーであることが条件で、同製品で定義したユーザー権限が適用されるため、セキュリティは確保される。
Polestarの狙いは、使い方が難しいといわれるBIを末端の従業員まで使えるようにし、BIのユーザー層を広げることにある。従来のBIは、定型化されたレポートを作成する機能が中心で、その場で調べたい情報に即時に到達するのには不向きとされていた。Polestarでは、多くのユーザーが使い慣れたキーワード検索をインターフェイスに採用し、グラフによる直感的な分析を実現したことで、営業部員やマーケティング担当者などにも利用しやすくした。「勘や経験則に頼るのではなく、質の良いデータを使った意思決定ができるようになる」とシング氏は話す。
クライアント側の対応OSはWindowsのみ。ライセンス体系はサーバライセンスとクライアントユーザーライセンスからなる。価格は非公表。