日本電気と米EMCは、2006年4月に合意した戦略的アライアンスに基づいて共同開発したストレージを製品化し、両社で販売を開始した。この新製品は両社によるストレージ分野での初の具体的な協業成果となる。
中堅・中小企業向け製品を共同開発、自社ブランドで販売
今回の新製品は、低価格で柔軟な拡張性と容易な操作性を実現する中堅・中小企業向けのエントリー・ストレージ。設計・開発は、日本電気(以下NEC)とEMCが共同で行ない、生産はNECが担当した。本製品をNECは「iStorage E1」、EMCは「CLARiiON/CLARiX AX4」とそれぞれ自社ブランドでグローバルに販売を行なう。
新製品は、ホストインターフェースにファイバーチャネルに加えて、iSCSIを採用。既存のイーサネットを使用できるため、低価格で簡単に導入でき、運用も容易になる。
最大64台のサーバに接続可能で、WindowsやLinux、UNIX、VMware ESX serversなどのOSが混在した環境に対応。Microsoft ExchangeやMicrosoft SQL Server、OracleおよびSAPなど業務アプリケーションを搭載したサーバとの接続をサポートする。最大60台のSASあるいはSATAハードディスクドライブを搭載でき、コントローラを二重化することで、高可用性とデータ保護機能を実現した。
両社は今後も、顧客のニーズにより的確に応えるべく戦略的なアライアンスに基づく開発協業を継続していくとしている。