「運行を守るために戦っている列車」というと最近では“デンライナー”を想像してしまうが、こちらが守っているのは時間の運行ではなく銀河鉄道の運行だ。というわけで、松本零士さんの名作「銀河鉄道999」と同じ舞台で描かれる銀河鉄道のアナザーストーリー。その1つとして存在しているのが、その名もズバリ「銀河鉄道物語」というシリーズだ。TVアニメとしては初代シリーズが2003年から2004年にかけて放映され、その後OVAシリーズ、続編TVシリーズという展開が行なわれてきた。そして今回、2006年から2007年にかけて放映されていた続編のTVシリーズ「銀河鉄道物語~永遠への分岐点~」がついにDVD化されてアップフロントワークスより発売になった。店頭での販売価格は、1万9500円程度となっている。
今回発売になったのは、1話から8話までを収録したDVD3枚組の第1集となる。特典映像として、TVで放映されなかった25話や声優インタビューを収録。3枚がセットになったBOX仕様でしかも8話分が収録されていることから、同時期に放映されていた他のアニメよりDVD発売を待たされたのも気にならない。TVアニメのDVD化は2話収録ということが多いので、一般的な1~4巻までがセットになっていると思えばいいだろう。
この銀河鉄道物語は、銀河鉄道の安全を守る“空間鉄道警備隊(SDF)”の“シリウス小隊”の活躍を描くストーリー。主人公で正義感の強い青年“有紀学”を中心とした人間模様で、元シリウス小隊の隊長で殉職した父や、同じくSDFに所属し殉職した兄といったキャラクターの過去も絡んでくる。今回の「~永遠への分岐点~」はシリーズの中でも一番時間が進んでいるので、成長した主人公達が見られる。また登場するメカニックも、銀河鉄道シリーズだけあり当然列車が中心。そこで展開する戦闘シーンや移動シーンも、まさに銀河鉄道ならではの独特な宇宙といえるだろう。