オープンソース・ジャパン(株)は28日、iPodのオリジナルファームウェアに加え、“iPod Linux”、“ROCKbox”の2つのオープンソースOSでもiPodが動作するという“トリプルブート環境”にするインストール代行サービスを7月1日に提供開始すると発表した。併せてトリプルブート環境に変更したiPodの販売も行なう。同社ウェブサイト、および同社オンラインショップ“楽天市場OSJオンライン”でのみ受注する。
価格は、3つのOSをプレインストールしたiPodを購入する場合、30GBHDD搭載モデルが4万2000円、80GBHDD搭載モデルが5万5650円。インストールサービスを利用する場合は、1台につき1万4700円(第5世代以降のiPodのみ対応)。なお、今回提供されるサービスでは、iPod LinuxまたはROCKboxのいずれか一方のみを選んでインストールすることはできない。
オープンソース・ジャパンより、インストールサービスおよびiPod/iMSB-Linkの販売価格が訂正されましたので、該当の記述を修正しました。(2007年6月29日)
iPod Linuxは、iPodでLinuxを利用できるほか、オーディオプレーヤーやゲームなどのアプリケーションもプレインストールしたOS環境。さらに、自分で開発したアプリケーションを利用することもできる。ROCKboxは、音楽再生における音質を改善したほか、イコライザーなど細かな音質設定も可能にするなど、音楽再生機能を重視したというファームウェア。320×240ドットのBMP画像を背景に設定することもできる。
さらに同社では、専用ドックのS/PDIFとAES/EBU端子から外部のDAC(デジタル・アナログ・コンバーター)にデジタル出力できるよう改造したiPodと専用ドックのセット『iMSB-Link』(米MSB Technology社製)のiPodをトリプルブート環境にしたモデルの販売も行なう。このモデルにインストールされたROCKboxからは、専用ドックへのデジタルオーディオ出力も可能になっている。価格は、iMSB-Link本体とトリプルブート環境の設定作業を合わせて32万5500円。
なお、同社ではiPodの販売およびインストールサービスで得た収益の一部を、iPod LinuxおよびROCKboxの開発コミュニティーに寄付するとしている。