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ウェブエックスが旧イントラネッツのグループウェアを「WebExOne」に、国内でもSaaSを開始

2007年05月15日 21時11分更新

文● アスキービジネス編集部

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ウェブエックス・コミュニケーションズは、5月15日、中小企業向けのグループウェア「WebExOne」(ウェブエックス・ワン)を発表、同日からサービスを開始した。SaaSモデルで提供する。


カスタマイズフリーのWebデータベース機能を統合


ウェブエックス・コミュニケーションズ 代表取締役 田野 豊氏

ウェブエックス・コミュニケーションズ 代表取締役 田野 豊氏

 SaaS(Software as a Service)型のWeb会議システム「WebEX」を提供するウェブエックス・コミュニケーションズは、2005年に米本社がグループウェアを提供する米イントラネッツを買収。日本法人では昨年10月に経営統合が完了した。旧イントラネッツ製品は国内で6000社、7万ユーザーの実績がある。「日本でもいよいよ、新しいグループウェアサービスを提供する準備が整った」と代表取締役の田野 豊氏は話す。

 今回同社がサービスを開始した「WebExOne」(ウェブエックス・ワン)は、イントラネッツ製品に新機能を追加したWebベースのグループウェア。SaaSモデルで提供されるため、初期費用が不要で容易に導入でき、運用コストを低減できるのがメリットとなる。グループウェア未導入の中小企業や、プロジェクト単位で外部とのコラボレーションを行なう大企業の部門が主なターゲットだ。

「中小企業ではまだまだインストール型のグループウェアを導入するハードルが高い。一時的にASPが流行したこともあったが、カスタマイズ性が低いなどの問題があった。そこでWebExOneは、カスタマイズ性が高く、使い勝手のいいものにした」(田野氏)。

WebExOneのメイン画面。右はスケジュール機能

 主な機能としては、スケジュール共有、ToDoリスト、連絡先リスト、経費管理、アンケート、文書管理、データベースなど。このうち特徴的なのが、データベースと文書管理の機能だ。

 データベースは、項目を自由に設定し、自社向けのWebデータベースを構築できる機能。顧客管理、資産管理、イベント管理、営業管理などのテンプレートを同梱しており、すぐに利用を開始できる。「中小企業では社内の情報共有にExcelなどの表計算ソフトを利用しているケースが多い。同一プラットフォーム上でどこからでも使えるのがWebExOneのデータベース機能で、煩雑な管理の手間を省ける」(マーケティング部マネージャーの宮野 亮氏)。また、Webデータベースの項目はグループウェアのホーム画面に表示したり、メニューバーに追加することも可能だ。

WebExOneの特徴であるデータベース機能の活用例。顧客管理などのいくつかのテンプレートは同梱されている

WebExOneの特徴であるデータベース機能の活用例。顧客管理などのいくつかのテンプレートは同梱されている

 一方の文書管理は、複数ファイルを簡単にアップロードできる「Webフォルダ機能」を搭載したのが売りだ。一般的なWebアプリケーションでは、複数のファイルを一度の操作でアップロードすることができず不便だった。WebExOneではWebDAVを利用してWindowsのエクスプローラからファイルを登録・参照できるようにし、使い勝手を高めている。

 そのほか、メニュー項目や配色、デザインなどを大幅に変更できるカスタマイズ機能や、標準で利用可能なモバイル機能なども備えている。

 なお、今回、国内でスタートしたWebExOneは、同社のWeb会議システムとの連携機能は用意されておらず、外部のWebサービスなどとの連携もまだこれからだ。同社では今後、米国で開始している「WebEx Connect」と呼ばれる連携プラットフォームの提供や、IM(インスタントメッセンジャ)サービスの提供を計画している。「リアルタイムと非リアルタイムのコラボレーションの統合を目指す」(田野氏)。

 月額利用料金は5040円/5ユーザー(ディスク容量250MB)から。SSL暗号化やディスク容量の追加にもオプションで対応する。

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