日本電信電話(株)は6日、地上デジタル放送や110度CSデジタル放送で利用される映像圧縮方式“H.264”形式で、リアルタイムエンコード/デコードできるLSI(開発コード名:SARA(Super Advanced Real-time CODEC Architecture for H.264 professional implementations))”を開発したと発表した。映像サービスや地上デジタル放送のIP同時再送信での利用に向けて検証を重ね、第3四半期にエヌ・ティ・ティ・エレクトロニクス(株)から販売する予定。
同LSIは、放送/プロ向けの高品質映像編集の実現や、放送設備で不可欠な多段リンクにも耐える高機能の実現に向けて開発されたもの。1チップでSDTV(現行の地上波TV放送)相当の処理を行ない、マルチチップ構成ではHDTVの映像を処理できるという。H.264形式の圧縮で、4:2:2フォーマットのHDTV(1920×1080i)映像のエンコード/デコード処理を行なえるほか、MPEG-2からH.264に再変換する“リアルタイムトランスコード”機能を搭載している(詳細な仕様は未公表)。
同技術は、今月16日から米国ラスベガスで開催される“国際放送機器展(NAB 2007)”で展示を予定している。