システムインテグレータのシステムエグゼは、4月3日、企業向けパッケージソフトの販売子会社「株式会社エグゼソリューションズ」を設立する。3月29日、同社の佐藤勝康社長らが東京本社で会見し、発表した。
DB監査・管理ツールに強み、初年度は年商2億円を目指す
エグゼソリューションズは、システムエグゼが4月3日に設立する企業向けパッケージソフトの販売および関連サービスを手がける子会社。新会社の代表取締役社長にはシステムエグゼで営業部門を統括していた高橋立広氏が就任。資本金は950万円で、このうち63%をシステムエグゼが、残りを高橋氏個人とパートナー企業のアクアシステムズ、いいじゃんネットらが出資する。
エグゼソリューションズは、「(システムエグゼの)全社員の70%以上がOracleの有資格者」(高橋氏)という親会社の強みを生かし、システムエグゼの「SSDB監査」をはじめとするデータベース監査/管理ツールを中心に販売する。「パートナーの製品を含め、適材適所で」(高橋氏)とベンダーにはこだわらない方針で、当初はOracle監査ツール「Audit Master」(アクアシステムズ)、Oracleバックアップ/リカバリツール「SQL-Back Track」(BMCソフトウェア)などを扱う計画だ。また、現在は全体の7割が直販だが、今後は「(直販と代理店で)半々ぐらいの比率にしたい」(高橋氏)という。
会見の中で高橋氏は「特定分野にフォーカスした、特徴のある会社作りをしていきたい」と抱負を述べた。同社は当初5名体制で立ち上げ、初年度2億円の売上を見込む。
エグゼソリューションズの設立に伴い、システムエグゼ本体は開発とインテグレーション事業に集中する。システムエグゼの代表取締役社長である佐藤勝康氏は、「スピード重視の時代になり、パッケージへのニーズの高まりを感じている」と述べ、専門会社の設立による事業強化が狙いであることを説明。また、今回の会社設立が高橋氏からの提案に基づくものだったことを明かし、「『出るくいは伸ばす』が当社の方針。今後も社員からの提案があれば市場ニーズと方向性と照らし合わせ上で、積極的に検討したい」と話した。
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システムエグゼは、1998年に設立されたシステムインテグレータ。保険・生産管理・医療分野に強みを持ち、データベース管理/セキュリティに注力して業績を伸ばしている。2006年度の年商は22億円、従業員数は310名。知名度向上と財務基盤の安定化を目的に、2010年の株式上場を目指しているという。