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アスキー格安SIM通信速度比較 第107回

主要な格安SIM事業者の通信速度を独自調査

格安SIMの通信速度を毎日計測しているからUQモバイルとワイモバイルをオススメする理由

2018年06月09日 22時30分更新

文● ちゅーやん

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 スマホやタブレットなどに関する視聴調査や消費者動向を調査するMMD研究所が「大手3キャリアユーザーの格安SIM検討サービス調査」を発表しました。集計に関するデータはMMD研究所のサイト上で確認いただくとして、今回の調査内容で特に気になったのは、大手3キャリアユーザーが検討している格安SIMサービスが「UQ mobile」「楽天モバイル」「Y!mobile」の3種類であることです。

 ところで、キャリア(au、ドコモ、ソフトバンク)から格安SIMに乗り換えようとしている人は「月額料金を安くしたい」という理由がほとんどです。当然ながら、キャリアに比べて格安SIMに乗り換えたほうが「自分でプランを自由に決められる」ため、月額料金を大幅に抑えることができます。

 しかし、格安SIMはとてつもなく多くの事業者が取り扱っており、そのなかから自分にあう格安SIMを「決められる材料が少ない」というのが実情です。多くは「有名だから(=CMなどで知っているから)」「身近な人が使っているから」などの理由で選ぶのかもしれませんけどね。

 この連載でも以前説明しましたが、格安SIMごとに大きな料金差はないです。月額料金はどこも同じくらいで、プランによって異なるものの数十~数百円程度しか差がありません。

OCNモバイルONE

mineo(dプラン)

nuroモバイル

楽天モバイル

 上記は「OCNモバイルONE」「mineo(dプラン)」「nuroモバイル」「楽天モバイル」の公式サイトにある月額料金表です。「データ通信専用SIM 3GB」の部分(楽天モバイルのみ3.1GB)を見てみると、OCNモバイルONEは月額1100円。mineo、nuroモバイル、楽天モバイル(3.1GB)の3つは月額900円です。そのほかのデータ容量を見比べても大きな差があるとは言えません。いずれにしても、キャリアに比べると大幅に安いのは変わりません。

 料金を安く抑えるのが目的ですが、その料金だけでは判断しかねる、というのが格安SIM選びをする難しさです。そのため、聞いたことがある格安SIMを契約するという人が登場するのかもしれませんが。

 さて。ASCII倶楽部では今年1月より人気格安SIM12回線の通信速度を平日(ほぼ)毎日計測しています。実は格安SIMは月額料金はあまり変わらなくても、通信速度に大きな差があるのです。そのため、通信速度を平日(ほぼ毎日)計測していることで、「通信速度で格安SIMを選ぶ」という基準を作りました。
 ASCII倶楽部で計測している格安SIM12回線と、通信速度を計測するにあたって設けたレギュレーションは以下です。

ASCII倶楽部で測定している格安SIM

・IIJmio(ドコモ回線)
・BIGLOBEモバイル(ドコモ回線)
・OCNモバイルONE(ドコモ回線)
・LINEモバイル(ドコモ回線)
・mineo(ドコモ回線)
・mineo(au回線)
・DMMモバイル(ドコモ回線)
・nuroモバイル(ドコモ回線)
・UQ mobile(au回線)
・Y! mobile(ソフトバンク回線)
・b-mobile(ドコモ回線)
・楽天モバイル(ドコモ回線)

ASCII倶楽部 格安SIM通信速度測定レギュレーション

調査場所:東京都新宿区 神楽坂
調査時間:12時、15時、18時
調査方法
1、速度測定には「Google スピードテスト」を使う
(グーグル検索で「スピードテスト」と検索すると利用可能)
2、各調査時間でSIMごとにそれぞれ5回ずつ計測し、中央値を算出する
使用端末:ASUS「ZenFone Live」
※掲載している通信速度はASCII倶楽部が独自に計測した内容です。通信速度を計測する場所、機材、時間帯によって通信速度は変動するため、実際の通信速度を保証する内容ではございません。

格安SIMでオススメするのは「UQ mobile」と「Y!mobile」の2つ

 結論から申し上げますと、通信速度を計測している私がオススメする格安SIMは「UQ mobile」と「Y!mobile」の2つです。本稿ではこれら2つの格安SIMをオススメする理由をいくつか紹介していきます。

 前提として、UQ mobileとY!mobileはほかの格安SIMとは多少異なります。というのも、これら2つは「サブブランド(もしくはサブキャリア)」と呼ばれている格安SIMです。UQ mobileはau、Y!mobileはソフトバンクの格安SIM考えていただいて問題ないです。

 このサブブランドというのがミソになっていて、ほかの格安SIMよりも大きなアドバンテージがいくつもあります。これはサービス面においてはもちろんのこと、認知度においてもほかの格安SIMに比べるとかなり広まっていると実感しています。それこそ、冒頭に記載したMMD研究所の発表内容でもUQ mobileとY!mobileに乗り換えを検討している人が多いということも物語っていることです。

 とくにY!mobileの認知度がかなり高い印象で、繁華街によくある「ソフトバンクショップ」に併設されているだけでなく、独立店舗も構えていることもあります。要するに「頻繁に目に留まる格安SIM」ということで、認知度がかなり高く、乗り換えを検討する人が多いのではないかと。格安SIMは基本的にインターネット上で申し込みから契約まで完結するのがほとんどで、実店舗を構えるサービスは多くありません。こうした背景からも、実店舗を構えている格安SIMサービスは大きなアドバンテージをもっています。

Y!mobileの公式サイトにある店舗検索より。新宿を中心として見るだけでも都内には大量にあることがわかる

格安SIMなのにUQ mobileとY!mobileは通信速度が超速い

 ASCII倶楽部としての基準なのですべての人に当てはまる項目ではありませんが、格安SIMの判断基準のひとつに「通信速度を設けた」と先述しました。通信速度を毎日計測しているからこそ、格安SIMごとに通信速度の差を知ることができているからです。

 格安SIMを使い始めると、キャリアで契約していたときに比べて「通信速度がかなり遅くなった」というケースがかなり多いです。8時前後、12時~13時、17時~19時ごろ時間帯はスマホを使う人が一気に増加するピーク時。格安SIMは回線が混雑すると通信速度が遅くなりやすくなる仕様なので、これらの時間帯に格安SIMを使って通信しようとするとかなり遅く感じます。

ウェブサイトやメッセージのやり取りはできても、ピーク時に動画の視聴やアプリのダウンロードはかなり厳しい

 ASCII倶楽部で計測した通信速度のデータを見てみましょう。ASCII倶楽部ではピーク時である12時と18時に加え、回線が比較的空きやすい15時台でも計測しています。

ASCII倶楽部で計測した格安SIMの通信速度結果を公開
さらに、UQ mobileとY!mobileをオススメする理由も紹介

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 この記事の続きでは
格安SIM12回線の通信速度から見たUQ mobileとY!mobile
UQ mobileとY!mobileそれぞれの違い
UQ mobileとY!mobileが抱える「デメリット」  を紹介しています。

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