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週替わりギークス第67回

安いワインや日本酒がおいしくなる「超音波洗浄器」活用術

2018年04月03日 17時00分更新

文● 五十嵐美樹

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超音波でお酒は美味しくなるのか

 今回のテーマは、「超音波」です。街のメガネ屋さんの店頭でメガネやアクセサリー類の汚れを洗浄してぴかぴかにする、あの超音波洗浄器です。

 超音波洗浄器にお酒を入れるとなんと! お酒がまろやかになりさらに美味しくなるというのです。果たして、そのような幸せな実験結果が出るのでしょうか? 実際に実験してみたいと思います。

お酒は水と均一に混じり合うことで熟成する

 よく日本酒やワインなどは時間が経つと美味しくなり、熟成を得ていないお酒は「まだ若い」と評されることがありますよね。

 水とアルコールはよく混ざりますが、微視的にみると水のかたまりやアルコールのかたまりがあちこちに存在したままであったり、混ざりが進行していなかったりということがあります。

 お酒は新しければ新しいほど水とアルコールが不均等に混じり合っています。そして、時間が経つにつれてアルコールは水溶液中に均一に分散します。こうした水へのアルコールの分散密度が、実は熟成の度合いなのです。

 つまり、強制的に水分子とアルコール分子を短時間で均一に混じり合わせることができれば、熟成したお酒と同じ状態に変化させられるのではないでしょうか!

 そこで、今回注目するのが超音波です。超音波は、水や溶媒を振動させてメガネやアクセサリーに付着した油や微細な塵・汚れなどを落とすことができます。

 また、洗浄のみならず撹拌の用途として使われることがあります。衝撃波により液滴が微粒化することで、短時間で水と油のように混合しにくい2つの液を混ぜることもできるのです。

 そんな超音波を利用して、お酒を熟成する機械がすでに開発されています。クラウドファンディングサイト「Makuake」で好評だった「ソニック・デキャンタ」です。

 超音波を伝えるために本体に冷水を入れ、熟成させたいワイン・日本酒・ウイスキーをセットします。赤ワインであれば20分、白ワインであれば15分、日本酒やウイスキーはお好みに合わせて5~20分ほどで熟成します。超音波を当てたワインはタンニンを和らげ、アントシアニン、エステル、ポリフェノールといった成分を改造。年月をかけた熟成のように、ワインの味と香りを引き立てるそうです。

 また、超音波を利用して熟成された焼酎もあります。

 「北雪 単式蒸留焼酎 黄金波 超音波熟成」は最新鋭の減圧蒸留装置で造られた後、理想的な超音波の波に揺られて熟成した単式蒸留焼酎です。超音波熟成により、アルコール代謝が早く、酔い醒めが爽やかといいます。

 家庭でも、たとえばメガネ用の超音波洗浄器を使ってお酒に当ててみたら水とアルコールがしっかり混ざり、お酒を美味しくすることができるのでしょうか。

 早速実験するために、私でもお手軽に超音波を体験できそうな超音波洗浄器を購入してみました。どこに売っているのかとヒヤヒヤしましたが、Amazonなどのネット通販で簡単に手に入れることができました!

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