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アスキースマホ総研・白書 第44回

処理性能とカメラ画質で徹底勝負 夏の最強スマホ対決 (1/3)

2017年07月12日 17時00分更新

文● 小山安博 編集●ASCII編集部

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ハイエンドスマホ派注目の2017年夏スマホ
4機種の実力をベンチと作例で徹底比較する

 待望の2017年春夏スマホが出そろいつつある。今回はその中で、ハイエンドを中心に注目スマホ4機種を比較してみた。自分の好みに合った1台を見つけてほしい。

 今回検証したのは、ドコモが独占供給するソニーモバイルの「Xperia XZ Premium」、ドコモとauがラインアップするサムスン電子の「Galaxy S8+」、3キャリアがラインアップするシャープ「AQUOS R」、注目のハイエンドSIMフリースマホであるファーウェイの「HUAWEI P10 Plus」だ。Galaxy S8+はau版(SCV35)、AQUOS Rはドコモ版(SH-03J)で検証した。

 「HUAWEI P10 Plus」はオクタコアのKirin 960を採用するが、残りの3機種はすべて最新のSnapdragon 835を採用しており、4機種ともRAMが4GBという点は共通している。いずれもハイエンド端末として位置づけられるだろう。

唯一無二のHDR対応4K液晶を搭載!
ソニーモバイル「Xperia XZ Premium」

●2年契約時の実質負担額:4万5360円

Xperia XZ Premium

 「Xperia XZ Premium」は、約5.5型の4K(2160×3840ドット)解像度ディスプレーを搭載するのが最大の特徴。動画アプリを始め一部のアプリのみでしか4K表示は効かないとされており、常時4Kの恩恵にはあずかれないが、これはバッテリー駆動時間などとの兼ね合いだろう。

比較的大ぶりなボディーのXperia XZ Premium。4K映像を見ると迫力を感じる

 4Kだけでなく、4K HDRコンテンツの再生に対応しているのも特徴だ。HDR映像は、明暗差の大きい映像でも豊かな色彩を再現できるとして、テレビや映像コンテンツでは今後標準的になる技術だ。

裏面は鏡面仕上げで、やや指紋が目立つのが難点

側面に電源ボタン兼指紋センサーを搭載する

 スマートフォンとしては4K HDR対応は初で、例えばYouTubeやAmazonプライム・ビデオ、dTVといった対応サイトから高解像度コンテンツを再生して楽しめる。後述するカメラ機能も含めて、動画性能に特化したスマートフォンと言ってよさそうだ。

  Xperia XZ SO-04J
取扱ブランド ドコモ
メーカー ソニーモバイル
ディスプレー 約5.5型液晶
画面解像度 2160×3840ドット
サイズ 約77×156×7.9mm
重量 約191g
CPU Snapdragon 835
2.45GHz+1.9GHz
(オクタコア)
内蔵メモリー 4GB
内蔵ストレージ 64GB
外部メモリー microSDXC(最大256GB)
OS Android 7.1
VoLTE ○(HD+)
無線LAN IEEE802.11ac(2.4/5GHz)
カメラ画素数 リア:1920万画素/イン:1320万画素
バッテリー容量 3230mAh(交換不可)
指紋認証
FeliCa
NFC
ワンセグ
フルセグ
USB Type-C
防水/防塵 IPX5、8/IP6X
カラバリ ディープシーブラック、ルミナスクローム

18.5対9比率のディスプレーが前面を覆う
サムスン電子「Galaxy S8+」

●2年契約時の実質負担額:6万4800円(ドコモ)、6万7176円(au)

Galaxy S8+

 「Galaxy S8+」は18.5対9という独特なアスペクト比の有機ELディスプレーが特徴で、ディスプレーサイズこそ6.2型と大きめだが、細長いディスプレーのためサイズの割に持ちやすい。解像度は1440×2960ドットだ。

Galaxy S8+はディスプレーサイズこそ大型だが、縦長なのでスリム。ただし、アスペクト比が異なるためほかの端末と一概に比べられない

 側面がカーブした“エッジディスプレー”を搭載したことで側面はほぼ全面がディスプレーとなり、長年の伝統だった物理的なホームボタンを廃したことで上下もギリギリまで狭額縁な設計となっている。この「Infinity Display」が先進的なイメージのデザインを実現している。HDRにも対応しているため、対応コンテンツを豊かな色彩で楽しめる。

背面カメラの右側に指紋センサー。表面からホームボタンがなくなり、虹彩認証機能が搭載された

左側面。画像右側のボタンは「Bixby」専用ボタンだ

  Galaxy S8+
取扱ブランド ドコモ、au
メーカー サムスン電子
ディスプレー 約6.2型有機EL
画面解像度 1440×2960ドット
サイズ 約73×160×8.3mm
重量 約173g
CPU Snapdragon 835
2.35GHz+1.9GHz
(オクタコア)
内蔵メモリー 4GB
内蔵ストレージ 64GB
外部メモリー microSDXC(最大256GB)
OS Android 7.0
VoLTE ○(HD+)
無線LAN IEEE802.11ac(2.4/5GHz)
カメラ画素数 リア:1220万画素/イン:800万画素
バッテリー容量 3500mAh(交換不可)
指紋認証
FeliCa
NFC
ワンセグ
フルセグ
USB Type-C
防水/防塵 IPX5、8/IP6X
カラバリ ミッドナイトブラック、アークティックシルバー

3キャリアが選べる! 全部入り&国産の安心感
シャープ「AQUOS R」

AQUOS R(画像はドコモ版)

 「AQUOS R」は5.3型WQHD(1440×2560ドット)解像度のディスプレーを搭載。DCI準拠の広色域でHDRにも対応しただけでなく、応答速度を高めて残像の少ない倍速120Hz駆動のハイスピードIGZO液晶を採用する。

AQUOS Rは特にコンパクトというわけではないが、軽量で思ったより持ちやすい。個人的にはこのぐらいのサイズが片手操作ではギリギリ

フラットでシンプルな背面

 独自のAI機能である「エモパー」も搭載しており、音声での情報の確認や検索だけでなく、状況に応じた最適なコンテンツの提示といった機能を提供してくれる。ワンセグ・フルセグ、おサイフケータイ、防水といったフルスペックを搭載している点も見逃せない。

側面はやや膨らんでおり、さらに四隅が丸められた独特の形状で手のひらにフィットする

  AQUOS R
取扱ブランド ドコモ、au、ソフトバンク
メーカー シャープ
ディスプレー 約5.3型液晶
画面解像度 1440×2560ドット
サイズ 約74×153×8.8mm
重量 約169g台
CPU Snapdragon 835
2.2GHz+1.9GHz
(オクタコア)
内蔵メモリー 4GB
内蔵ストレージ 64GB
外部メモリー microSDXC(最大256GB)
OS Android 7.1
VoLTE ○(HD+)
無線LAN IEEE802.11ac(2.4/5GHz)
カメラ画素数 リア:2260万画素/イン:1630万画素
バッテリー容量 3160mAh(交換不可)
指紋認証
FeliCa
NFC
ワンセグ
フルセグ
USB Type-C
防水/防塵 IPX5、8/IP6X
カラバリ ジルコニアホワイト、マーキュリーブラック、クリスタルラベンダー

ハイエンドを求める格安SIM運用派の救世主
ファーウェイ「HUAWEI P10 Plus」

●実売価格:7万8600円前後

HUAWEI P10 Plus

 「HUAWEI P10 Plus」は今回紹介するスマホでは唯一SIMフリーのハイエンドスマホ。ライカブランドのカメラを搭載し、新たに「LEICA SUMMILUX-H 1:1.8/27 ASPH.」レンズを搭載した。レンズ銘に「H」が付くとおりファーウェイのスマホ用レンズだが、既存端末に比べてより明るいレンズだ。

こちらもサイズは大ぶり。ややiPhoneに似たデザインで、前モデルの「HUAWEI P9」と比べると目新しさは薄れた

背面は指紋センサーがなくなってフラットになった

 4機種の中では唯一クアルコムのSnapdragonではなくオクタコアのKirin 960を採用しており、DSDS(デュアルSIM・デュアルスタンバイ)に対応しているので、複数のSIMを活用して通信を利用できる。

ライカブランドの「SUMMILUX-H」レンズを搭載

  HUAWEI P10 Plus
メーカー ファーウェイ・ジャパン
ディスプレー 約5.5型液晶
画面解像度 1440×2560ドット
サイズ 約74.2×153.5×6.98mm
重量 約165g
CPU Kirin 960
2.4GHz+1.8GHz
(オクタコア)
内蔵メモリー 4GB
内蔵ストレージ 64GB
外部メモリー microSDXC(最大256GB)
OS Android 7.0
VoLTE
無線LAN IEEE802.11ac(2.4/5GHz)
カメラ画素数 リア:1200万(カラー)+2000万(モノクロ)画素/
イン:800万画素
バッテリー容量 3750mAh(交換不可)
指紋認証
FeliCa
NFC
ワンセグ
フルセグ
USB Type-C
防水/防塵 IPX3/×
SIM nano×2(DSDS対応)
カラバリ グリーナリー、ダズリングゴールド

 4機種とも独特の機能を備えており、それぞれが特徴と個性をもつスマホだ。では2017年夏ハイエンドスマホのトレンドである搭載CPU、Snapdragon 835の処理能力はどうだろうか。ベンチマークでその実力を探ってみた。

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