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大河原克行が斬る「日本のIT業界」 ― 第8回

意外に有望なものになっている、イマドキの3Dインターネット

セカンドライフは終わったのか?

2010年04月02日 09時00分更新

文● 大河原克行

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住宅展示場をネットの中に再現する

 こうした3Dインターネットを取り巻く環境の変化として、現在、NTTでは3つの観点から取り組みを行っているという。

 ひとつは、「体験型ショールームおよびeコマース」という観点での取り組みだ。

 具体的な取り組みとして、NTTグループの1社であるNTT都市開発が展開する「WELLITH 3D MUSEUM」がある。

WELTH。住宅などは実際に足を運んでみるのは大変だが、実物を見ないと決められない。そこで3Dインターネットの登場となる

 WELLITHは、NTT都市開発の住宅ブランドで、WELLITH 3D MUSEUMは、同社のこだわりを体験できるバーチャルショールームとなっている。

 バーチャル環境で玄関を入り、部屋のなかを訪ねることができ、しかも、自分で好きな場所をじっくりと見ることができる。どんな素材を使っているのか、どんな工夫をしているのか、内部構造はどうなっているのかといったことも見ることが可能だ。

 NTT都市開発のウェブサイトからシームレスにブラウザのままでアクセスできる手軽さに加え、実際のショールームで求められる個人情報の登録などが不要であることから、見学の敷居を引き下げる効果もある。

 「ネットを通じて、より多くの人にリアルと同様の体験を提供でき、長い滞留時間によって、体験をユーザーのマインドに深く刻む効果がある。実際に、サイトへの来訪者数の増加や、滞在時間が大幅に伸びたという結果が出ている。リアルのショールームでは、一日に10人もこないという日もある。効率的に情報を提供できるという意味でもメリットがある」などとした。


会場がバーチャルに慣れば、講演が安価で参加しやすいものになる

 2つめは、「低コスト・高リーチによるイベントセミナー」の開催だ。

 NTTでは、次世代サービス共創フォーラムの協力を得て、3Dバーチャルセミナーを、昨年11月から12月にかけて、3回開催した。さらにバーチャルセミナーを開催後、グループインタビューを行い、活用の是非についても検証したという。

講演やセミナーなども3Dインターネットの可能性がある分野だ

 その結果、参加者の反応は、大変満足、満足をあわせて85%に達し、不満と回答した人はいなかったという。

 「臨場感を体感できる一方、匿名による発言のしやすさ、時間、距離の短縮といった点でメリットを感じる人が多かった。また、バーチャルセミナーの機能を活用することで、個人の悩み相談、転職セミナー、サービス紹介セミナーなど、より個人に踏み込んだテーマで活用できるのではないかという声が多かった」という。

 匿名性により、新たなユーザー層へリーチが可能で、高い臨場感と双方向メッセージが伝わるというメリットが検証されたといえよう。

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