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タニタ、プロ仕様体組成計やカード型活動量計など3モデル発表

2019年01月29日 17時30分更新

文● 松本塁

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 タニタは1月29日、生涯現役社会の実現に向けた「次世代健康づくりソリューション」の要となる新技術を搭載した「フレイル体組成計」「脂肪燃焼モニター」「カード型活動量計」の3モデルの開発を発表。フレイル体組成計は2月1日の発売、脂肪燃焼モニターは2020年度中、カード型活動量計は2019年度中の商品化を目指すとのこと。

フレイル体組成計「MC-780A-N」

 フレイル体組成計「MC-780A-N」は、医療機関や健診施設で使用できるプロフェッショナル仕様体組成計の最新モデル。「フレイル」とは要介護状態に至る前段階として位置づけられる、日本老年医学会が提唱した用語。

 従来の体組成計の計測項目である体脂肪率や筋肉量に加え、新たに身体的フレイルの指標となる「四肢骨格筋量」「SMI(骨格筋指数)」「MM/H2(筋肉量指数)」「MM/BW(体重に占める筋肉の割合)」「ASM/BW(体重に占める四肢骨格筋量の割合)」を計測・表示できる。

 タニタの運動機能分析装置「zaRitz(ザリッツ)」と連携して使用することで、全身の体組成データや筋質点数、部位ごとの筋肉量のデータを加味して分析する。全身の筋肉量や部位ごとのバランス、脚の運動機能の状態を総合的に評価し、「総合得点」として全身の運動機能の状態を表示。フレイルの予防・改善へ向けた指導に役立つという。価格は75万6000円で、医療機関や健診施設、高齢者施設などに向けて販売を計画しているとのこと。

脂肪燃焼モニターコンセプトモデル

 脂肪燃焼モニターは、食事や運動によって変化する脂肪の消費状態を計測・表示し、からだの変化の「過程」をリアルタイムで把握できる機器。商品化に向けたコンセプトモデルは、タニタのプロフェッショナル仕様体組成計のハイエンドモデル「MC-980A plus」と一体化させた。

 脂肪が消費されて分解されると「アセトン」という物質が発生し、呼気として排出される。脂肪燃焼モニターは、呼気中のアセトン濃度をセンサーユニットに取り付けたストローに約4秒間、息を吹き込んで計測する。脂肪がどれくらい消費されているかをリアルタイムで把握でき、ダイエットやトレーニングに取り組む人への食事や運動指導に役立つという。コンセプトモデルは、フィットネスクラブなどに向けて、2020年度中の発売を目指して商品化を進めているとのこと。

カード型活動量計コンセプトモデル

 カード型活動量計は、活動量計をカード形状にしたコンセプトモデル。サイズは免許証などと同じ縦85.6×横53.98×厚さ1.5mm。3Dセンサーを内蔵し、総消費エネルギー量、活動エネルギー量、歩数、歩行時間を計測できる。また、NFC(近距離無線通信)チップを内蔵しており、対応の読み取り機にかざすことで、計測データを転送。スマートフォンの対応アプリなどで計測データを確認できる。

 カード形状を採用することで、社員証や保険証、ポイントカードなど、既存のカードインフラとの連携が可能となるとうたう。例えば、企業の社員証とすることで、健康管理と勤怠管理、社員食堂などの社内決済を一元化したり、店舗の会員カードにして健康づくりとポイントサービスを融合した販促ツールとして利用したりすることができるという。

 将来的には、診察券や保険証と連携し、医療データなどを統合した新たな健康サービスのキーデバイスを目指すという。コンセプトモデルは、健康経営に取り組む企業や自治体などに向けて、2019年10月ごろの発売を目指して商品化を進めている。価格は1万800円以下になる見込みとのこと。

 ヘルスメーター発売60周年を迎えるタニタは、新戦略としてこれらを活用した商品やサービスを展開していくとのこと。

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