このページの本文へ

スペースXの初の有人型機打ち上げ、2月に延期へ

2019年01月11日 13時19分更新

文● Erin Winick

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

1月10日朝の米国航空宇宙局(NASA)の発表によれば、宇宙飛行士輸送用に設計されたカプセル「スペースX・クルー・ドラゴン(Crew Dragon)」の初の無人飛行試験の打ち上げは2月にずれ込む見込みだ。

スペースXのイーロン・マスクCEO(最高経営責任者)は1月5日、宇宙船の写真をリツイートする際に「クルー・ドラゴンの初の軌道飛行試験まで約1カ月」と書き込んでおり、打ち上げ延期を示唆していた。当初の打ち上げ予定日は1月7日だったが、後になって1月17日に変更されている。

NASAの発表によると、延期は「ハードウェアの試験と接続確認作業を完了させるため」とされているが、連邦政府機関の一部閉鎖が影響している可能性が高い。閉鎖が3週間目に突入する中、NASAの多くの科学者が一時休暇をとったり、無報酬で働いたりしている。故障したハッブル望遠鏡は、閉鎖が終わるまで修理されない可能性があり、軍事気象衛星のプログラムは一時中断、他の打ち上げも足止めを食っている。

NASAは、ロシアのソユーズ宇宙船への依存を断ち切るため、ボーイングとスペースXによる有人飛行の実現を急いでいる。NASAはソユーズの搭乗権を2019年11月分までしか購入していないため、無人飛行試験をできる限り早く実施する必要があるのだ。予定では、無人飛行試験(デモ1)が成功する前提で、NASAのボブ・ベーンケンとダグ・ハーレーが2019年6月、スペースXのデモ2飛行試験に搭乗することになっている。実現すれば、2011年のスペースシャトルの最終飛行以来、米国の地から飛び立つ初の宇宙飛行士となるはずだ。

カテゴリートップへ

アスキー・ビジネスセレクション

ASCII.jp ビジネスヘッドライン

ピックアップ