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内蔵グラフィックス機能なしの「F」付き型番が登場

DT向けCore i3でTB解禁!Coffee Lake-S Refreshに6モデル追加

2019年01月09日 17時15分更新

文● ジサトライッペイ

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 IntelはCES 2019の報道関係者向け発表会で、デスクトップPC向け第9世代Coreプロセッサー(開発コードネーム:Coffee Lake-S Refresh)に6モデル追加することをアナウンスした。発表会では詳細な型番が語られなかったが、昨晩同社の製品情報サイト「Intel ARK」が更新され、追加された型番が判明した。これでCoffee Lake-S Refreshベースのプロセッサーは合計で9種類になった。

内蔵グラフィックス機能を省いた6モデルを追加

 追加モデルはCore i9-9900KF、Core i7-9700KF、Core i5-9600KF、Core i5-9400F、Core i5-9400、Core i3-9350KF。型番の末尾に「F」が付くモデルは内蔵グラフィックス機能を省いたモデルとなり、ゲーミングPCなどビデオカードの利用を前提とするPC向けだ。

 また、F付き型番はvProやTSX-NI、SIPP(ステーブル・イメージ・ プラットフォーム・プログラム)、TXT(トラステッド・エグゼキューション・テクノロジー)に非対応となる。

型番 Core i9-9900KF Core i9-9900K Core i7-9700KF Core i7-9700K
開発コードネーム Coffee Lake-S Refresh Coffee Lake-S Refresh Coffee Lake-S Refresh Coffee Lake-S Refresh
コア/スレッド 8/16 8/16 8/8 8/8
定格クロック 3.6GHz 3.6GHz 3.6GHz 3.6GHz
TB2.0時最大クロック 5GHz 5GHz 4.9GHz 4.9GHz
L3キャッシュ 16MB 16MB 12MB 12MB
メモリーサポート DDR4-2666 DDR4-2666 DDR4-2666 DDR4-2666
内蔵GPU - Intel UHD Graphics 630 - Intel UHD Graphics 630
内蔵GPU定格クロック - 350MHz - 350MHz
内蔵GPU最大クロック - 1.2GHz - 1.2GHz
TDP 95W 95W 95W 95W
vPro、TSX-NI、SIPP、 TXT対応 なし あり なし あり
型番 Core i5-9600KF Core i5-9600K Core i5-9400F Core i5-9400
開発コードネーム Coffee Lake-S Refresh Coffee Lake-S Refresh Coffee Lake-S Refresh Coffee Lake-S Refresh
コア/スレッド 6/6 6/6 6/6 6/6
定格クロック 3.7GHz 3.7GHz 2.9GHz 2.9GHz
TB2.0時最大クロック 4.6GHz 4.6GHz 4.1GHz 4.1GHz
L3キャッシュ 9MB 9MB 9MB 9MB
メモリーサポート DDR4-2666 DDR4-2666 DDR4-2666 DDR4-2666
内蔵GPU - Intel UHD Graphics 630 - Intel UHD Graphics 630
内蔵GPU定格クロック - 350MHz - 350MHz
内蔵GPU最大クロック - 1.15GHz - 1.05GHz
TDP 95W 95W 65W 65W
vPro、TSX-NI、SIPP、 TXT対応 なし あり なし なし
型番 Core i3-9350KF Core i3-8350K
開発コードネーム Coffee Lake-S Refresh Coffee Lake-S
コア/スレッド 4/4 4/4
定格クロック 4GHz 4GHz
TB2.0時最大クロック 4.6GHz -
L3キャッシュ 8MB 8MB
メモリーサポート DDR4-2400 DDR4-2400
内蔵GPU - Intel UHD Graphics 630
内蔵GPU定格クロック - 350MHz
内蔵GPU最大クロック - 1.15GHz
TDP 91W 91W
vPro、TSX-NI、SIPP、 TXT対応 なし なし

Core i3でターボ・ブーストが解禁

 今回最も注目すべきなのは第9世代Coreプロセッサー初のCore i3だろう。これまでデスクトップPC向けCore i3にはターボ・ブースト(TB)機能がなかったが、Core i3-9350KFでは使えるようになった。というか、「解放」されたと考えるべきだろう。近年、競合が低価格戦略に注力しているため、IntelとしてはCore i3を含む低価格帯セグメントのテコ入れをしたのだと思われる。

 振り返ってみるとCore i3の進化はおもしろい。第7世代Coreプロセッサー(開発コードネーム:Kaby Lake)では、倍率アンロック仕様の「K」付きが初めて登場し、第8世代Coreプロセッサー(開発コードネーム:Coffee Lake)では物理コアが倍になり、初の物理4コア化。そして、このたびTBもめでたく開放されたというわけだ。

 第8世代Coreプロセッサーでは物理コアが増えた代わりにハイパースレッディング(HT)機能が無効化されたが、この進化が予定にあったと考えれば得心が行く。なぜなら、HTもTBも使える物理4コアのCPUとなれば、それはもはや第7世代Coreプロセッサー以前のCore i7だからだ。ここ2年で市場が急変しているデスクトップPC業界だが、このCore i3の変化をバロメーターにしてみると、なかなかに味わい深いものがあると思うのは筆者だけだろうか。

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