このページの本文へ

中の人が語るさくらインターネット第8回

4社共同で若手CS社員の勉強会「CS Young Meetup」を運営、そこで考えたこと

「『ありがとう』の言葉よりうれしいこと」さくらのカスタマーサポートの役割とは

2019年01月15日 08時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp 写真● 平原克彦

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 さくらインターネットでは、GMOぺパボ株式会社、ピックアップ株式会社、株式会社BANKと勉強会兼交流会「CS Young Meetup」を定期的に東京で開催している。「CS」とは「カスタマーサポート」のことであり、このMeetupは各社でカスタマーサポート業務に就く若手社員を中心としたコミュニティイベントだ。

「CS Young Meetup」イベントのようす

 今回はその運営に携わるさくらインターネットの小林なつ美氏に、このMeetupの内容や開催の狙い、カスタマーサポートという業務について考えていることなどを聞いてみた。

さくらインターネット セールスマーケティング本部 カスタマーリレーション部 カスタマーインサイトサポートセンター ブースターの小林なつ美氏

若手カスタマーサポート社員が集まる「CS Young Meetup」とは

 小林氏は「さくらのVPS」や「さくらのクラウド」を担当するカスタマーインサイトサポートセンターに所属しており、これらのサービスに対する顧客からの電話やメールでの問い合わせに対応する業務に就いている。さらに最近では、CS部門として積極的に顧客と直接対話する機会を増やす方針をとっており、小林氏も「sakura.io」の体験ハンズオンセミナーで講師やチューター役を務めている。

 そして小林氏の“もうひとつの顔”が、社外コミュニティであるCS Young Meetupの運営メンバーだ。現在はGMOぺパボ、ピックアップ、BANK、さくらインターネットの4社から若手CS社員1名ずつが集まって運営チームを構成しており、毎回30~40名が参加するこのMeetupを切り盛りしている。

 CS Young Meetupはおよそ2年前の2016年11月にスタートし、現在までに14回開催されている。スタートのきっかけは何だったのだろうか。

 「そもそもこうしたCSのコミュニティは多くなく、あったとしてもマネージャークラスの方が集まるものがほとんどでした。一般的にCSの業務は社外に出ないため、特に若手社員は社外の方と交流する機会が少ないんです。そこで、現在の(カスタマーリレーション部の)部長を含めて『若手を育てていこう』と考える数社のマネージャーが、横のつながりで“ゆるーく”始めたのがこのMeetupです」

 CS Young Meetupでは当初、数名の参加者がテーマに沿ってLT(ライトニングトーク)をしていた。これも、登壇や発表の機会が少ない若手CS社員にそうした経験を積んでもらう場として用意されたものだ。

これまでさまざまなテーマでLT(ライトニングトーク)が行われてきた

 その後、第10回目からはより実践的な研修を目指すものにシフトチェンジしており、ベテラン社員にノウハウを学ぶ回、それぞれが自社のCS活動を紹介する回などが開催された。インターネット業界を中心とした集まりなので、さくらのエンジニアが登壇して「CSもITインフラに詳しくなろう!」というテーマで講演した回やデータセンター見学を行った回もある。こうした幅広い内容は、ふだんのCS業務や各社単独の社内研修ではなかなか学べないものだろう。

 スタート時はマネージャークラスの創設メンバー3名(GMOペパボ、メルカリ、さくら)で運営されていたCS Young Meetupだが、2018年8月に運営チームの刷新を図った。そこで白羽の矢が立ったのが小林氏だった。

 「昨年(2017年)11月に営業からCS部門へ異動したのですが、そのタイミングで部長から『次を任せたい』と言われました。素直にうれしかったですね。営業部門にいた頃もこのMeetupにはときどき参加していましたが、あらためてCSの立場で参加することになり、参加する意義も大きくなったと思います」

 イベント開催は3カ月に1回程度。4社間の調整を図る運営の仕事は簡単ではないが、「運営も参加者も、あまりカッチリやろうとすると苦しくなってしまうので、楽しく、自分たちのためになるように“ゆるーく”やっています(笑)」と語る。

 ちなみにMeetupの参加者は運営4社の社員だけでなく、人づてに聞いて興味を持った他社のCS社員も個人参加しているそうだ(要メール応募)。参加資格は「CSで働く若手社員」だが、この「若手」の定義もある程度“ゆるく”している。

 「イベント趣旨から言ってあまり上の方が増えると困るのですが(笑)、具体的に『何歳まで』とは決めていません。このMeetupを通じて成長したい、何かを学んで自社に持ち帰りたいといった目的が明確であれば参加OK、ということにしています」

自分の成長のために、そして社外の人脈を広げるために

 参加者、そして小林氏個人がCS Young Meetupに参加する理由は何だろうか。

 「皆さん、まずは『自分たちが成長するために参加している』意識が強いですね。それに加えて、わたし自身は『社外の人脈を広げていきたい、知り合いを増やしたい』という目的もあります」

 これまでMeetupでは「CSのキャリアアップ」「モチベーション管理の方法」など、さまざまなテーマでLTや講演、研修を行ってきた。小林氏が特に強く印象に残っているのが、メルカリの社内CS研修(MERCARI OMOTENASHIP Session)を体験した回だという。

 「メルカリさんでは、CSとしての『マインド』を大切にした研修を行っているそうです。お客様はどんな気持ちで問い合わせをされているのか、あるいはお客様のシチュエーションに応じてこういうやり取りをしたら満足いただけたといった、具体例を基にした内容の研修です。さくらでも技術研修や電話対応の研修は行っていますが、こうしたCSとして持つべき『マインド』も最初に教えたほうがいいと感じました。また、メルカリさんではエンジニアも含む全社員がCS研修を受けているというお話もあり、これもCSがどこまでお客様対応を行っているのかを社内で知ってもらううえで有益だと思いました」

 また、社外の人脈を広げる目標も少しずつ実現し始めているという。

 「MeetupにはGMOペパボさんも参加されており、そのご縁で『Meetupの福岡編をやってみようか』というアイデアも出てきたりしています」

「ありがとう」の言葉よりもうれしいことがある、CSとしての役割

 さくらインターネット単独でも、カスタマーサポートの質を向上させるためのさまざまな取り組みを進めている。たとえば、新卒入社時には全員がCS研修を行って顧客理解を深めるほか、CS部門では担当サービスについての知見を高めるためのチーム研修も行っている。「実際に自社サービスを使ってみることで、お客様がつまずきやすいポイントもわかるようになります」。

 最近スタートした新たな取り組みが「まりなカフェ」だ。これはレンタルサーバーなどのユーザーが、CSスタッフに対面で直接相談できるというイベントである。メールや電話での応対ではなく、一緒に画面を見ながらサポートを受けられるため、ITリテラシーの高くないユーザーでも気軽に相談できると好評だ。

 小林氏自身は「お客様に優しいCS」が目標だと語る。ただしこの「優しい」は、単に「応対の口調が優しい」といったことではなく、CS担当者として「お客様の問題解決の助けになる」意味合いだ。そのためにはまず、問い合わせてきた顧客が何をしたいのか、そして本当の問題は何なのかを正しく理解する必要がある。簡単なことではないが、そのぶん問題解決をサポートできたときの達成感も大きいという。

 「お客様が直面している本当の問題を理解できれば、『お客様が考えられている方法よりもこちらの方法のほうがいいですよ』といったアドバイスができます」「お客様から『ありがとう』という言葉をいただけるのはもちろんうれしいのですが、それよりもきちんと最後までご案内し、お客様の問題を一緒に解決できたときのほうが達成感は大きいですね」

 営業もエンジニアもCSも、良質なサービスを提供していくうえではそれぞれが欠かせない存在であり、それぞれの価値に高い・低いはないのではないかと小林氏は語った。顧客にとってはそのすべてが「さくらのサービス」の一部分であり、その中でCSとしての役割をしっかり果たしていくことこそが重要だと考えている。

 「ときにはお客様から厳しいお言葉もいただきますが、それだけさくらに期待してくださっているんだなと、あらためて気持ちが引き締まります」

(提供:さくらインターネット)

カテゴリートップへ

この特集の記事

灯油タンクで残量検知を実現!北海道の生活を守るIoTとは【熱量IoT】#3

動画一覧はこちら!