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自転車の歴史を変える、立命館大学EDGE SPROUT開発のブレーキシステム

「しがニュービジネスプランコンテスト2018」アスキー賞受賞!

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事故防止機能と情報発信機能を持つIoT自転車

 立命館大学発の団体・EDGE SPROUTが提案する「自転車に乗る人々のためのANSHiNブレーキシステム」は、子どもの自転車事故が増加傾向にある現状に注目し、自転車事故を防ぐ仕組みを作り、さまざまな人が安心して自転車に乗れるまちづくりを行なうことを目標にしたビジネスプランだ。

 ブレーキをかける際の、グリップから指が離れてからブレーキを握るまでの空走距離に着目。危ないと感じ、手を離した瞬間に電磁ブレーキが作動して減速するブレーキアシストシステムを開発。実際に自転車が停止するまでの距離を短縮することを実現した。

 また、スマートグリップに搭載したIoTデバイスから得られる、ブレーキの時刻、位置情報、自転車速度などの運転データを収集し、クラウド上に蓄積。ビックデータ化して解析することにより、危険地域などを可視化し、実際にどんな事故が起こっているかなどの情報を提供するデータビジネスや、子どもや高齢者の自転車利用を対象とした見守りサービスの展開も可能にする。

EDGE SPROUTが開発したスマートグリップ(資料提供:EDGE SPROUT)

 ビジネスプランとしては、ボリュームライセンス制を使い、大手自転車メーカーと共同し製造を委託。レンタサイクルなどに販売し、収集・蓄積した自転車走行データの解析によるシンクタンク化を目指す。現在、実証実験・特許出願を行ない、法人化に向けての活動を進めている。自転車はもはや、単なる移動手段にとどまらない、情報発信が可能な次世代モビリティとなる。

 「IoTをベースにしたところと、300年間大きな変わりがない自転車の歴史のなかで今までなかった、独自のブレーキシステムを評価していただき、アスキー賞を受賞できたことは非常に光栄です」と戸簾さん。

 また、当日会場で実施したオーディエンスによる投票でも、EDGE SPROUTの提案したプランはチャレンジ部門(滋賀県内での起業・創業前の方を対象とした部門)で堂々の1位を獲得。

 「オーディエンスの投票で1位を取れたのは、プランの内容はもちろん、滋賀の人たちが良いと思えるものを作りたいという私たちの思いが伝わったということだと、とてもうれしく思っています」

授賞式でコメントする戸簾さん

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