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松村太郎の「アップル時評」ニュース解説・戦略分析 第20回

スマホ低成長時代の対策を済ませたのは確かだ:

アップルiPhone低迷説は本当か? 去年の教訓から考える

2018年11月22日 16時00分更新

文● 松村太郎 @taromatsumura

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●iPhone Xは売れていた

 さて、時計の針を昨年に戻してみましょう。2017年11月3日に999ドルからという価格で発売したiPhone X。高い価格でのチャレンジに対して、メディアは「うまくいかない」「低迷している」の大合唱でした。

 アジアのサプライチェーンの情報からiPhone Xの製造にブレーキがかかっているという情報から、アップルの株価の下落も招きました。しかしフタを開けてみると、iPhone Xは約9ヵ月間、アップルのラインアップの中で最も販売台数が多い製品として売れ続けていました。

 結果は、700ドルを上回る平均販売価格にあらわれました。それまで550〜700ドルのレンジで推移してきた平均販売価格が、iPhone Xの投入により、一挙に800ドル近くにまで上昇したのです。結果、iPhoneの売上高は20%を超える成長を続けてきました。

 2018年は999ドルからのiPhone XS、1099ドルからのiPhone XS Max、749ドルからのiPhone XRがラインアップされました。廉価版ながら全画面のデザイン、TrueDepthカメラ、ポートレートモードを備える背面カメラなどを装備し、6色展開となった新モデルのiPhone XRが、販売の半数を占めるのではないか、とみられていました。

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