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アスキー・ジャンク部リターンズ 第246回

市ヶ谷五番町店で580円の奇跡に出会う:

富士そば「トマトチーズかつ丼」絶対にあなたの想像よりウマい

2018年11月27日 12時00分更新

文● モーダル小嶋/ASCII

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富士そばのかつ丼は「味が濃い」のが弱点だった

トマト、チーズ、玉子、ガーリックペッパーがすべてプラスに作用している

 さて、いささか感情的な文章になってしまったので、一旦落ち着いてみるとする。「トマトチーズかつ丼の何がすばらしいのか」。この問いに対する答えは「富士そばのかつ丼の弱点を完全にカバーしているから」といえよう。

 富士そばには「かつ丼」(490円 ※地域により、金額が異なる場合あり)がある。どうやらトマトチーズかつ丼は店舗限定のようだが、さすがにかつ丼を提供していない富士そばの店舗はないと思う。「……と思う」という書き方で恐縮だけれど、富士そばは店舗によって独自のオリジナルメニューを展開しているため、「かつ丼がない」という可能性も気が遠くなるほど低い確率だがゼロではない。さすがにすべての店舗に問い合わせる時間の余裕はなかった。

 そんな富士そばのかつ丼の弱点はなにか。それは味が濃いことである。玉子でとじるかつ丼は、ダシ、醤油、砂糖などを合わせた割下で煮て味付けするが、富士そばの場合、これがどうにも濃い。

 いや、まあ、ワンコインで食べられるかつ丼に高望みはしない。チェーン店のかつ丼なんてそんなものじゃないの、と言われれば否定はできない。

そばつゆの味と、かつ丼の割下の濃さで、満足感はあるが塩分の摂取感も強い「かつ丼セット もりそば」

 ただ、味付けがしっかりしすぎなのはいかんともしがたいところ。もう少し抑え気味でもよいのでは、と思いつつも、この価格にそこまでの創意工夫を求めるのは酷か、と思いながら、諦めていた。もりそばとのセットで食べると、そばつゆのしょっぱさと、かつ丼の味の濃さで、過剰な塩分を摂取してしまった……と後悔したりもする。それが富士そばの醍醐味だと評価する向きもあろうけれど、ちょっとジャンキーな愉しみといわれても致し方ないところだ。

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