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ファーウェイ「HUAWEI Mate 20 Pro」で見えた進化点と不満

2018年11月17日 12時00分更新

文● 山根康宏 編集●ASCII編集部

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逆ワイヤレス充電で友達のスマホを充電できる!

 HUAWEI Mate 20 Proには他にも新しい機能が備わっていますが、意外にも使っている機能がワイヤレスリバースチャージです。これはHUAWEI Mate 20 ProをQi対応の充電台にしてしまうもの。筆者は普段複数の端末を使い分けていますが、現在SNS用サブ機にGalaxy S7 edgeを使っています。やや古い端末のため電池の持ちは悪く、夕方になると電池残量が10%を切っていることも珍しくありません。そんな時はHUAWEI Mate 20 Proの「ワイヤレス給電」をONにして、裏返してその上にGalaxy S7 edgeを置けば充電できるのです。ちなみにHUAWEI Mate 20 Proの電池残量が20%を切ると、この機能は利用できません。

他のスマートフォンをワイヤレス充電できる

 また友人のiPhone Xが電池切れしそうというときにも、HUAWEI Mate 20 Proを出してその場で充電したこともあります。いずれワイヤレス充電に対応したBluetoothヘッドセットやスマートウォッチが増えれば、ウェアラブル機器の充電にも使うことができるでしょう。

 ファーウェイはhonorブランドでワイヤレス充電できるヘッドセット「FlyPod」を先日リリースしたばかり。いずれファーウェイブランドでも発売になるでしょうから、HUAWEI Mate 20 Proユーザーはいつでも充電することができるようになるわけです。

ケースでワイヤレス充電できる「honor FlyPod」

使い勝手はかなり良いが
それでも不満な部分は出てくる

 HUAWEI Mate 20 Pro本体の使い勝手を見てみると、3Dフェイスアンロックはファーウェイが謳う「0.6秒」は伊達ではなく、即座に顔を認識してロック解除してくれます。ディスプレーの指紋センサーも反応が悪いと感じたことはありません。セキュリティー周りの機能に関しても不満は感じられません。

 とはいえ、いいことばかりではありません。日々使っていて、ごくたまにストレスを感じるのはエッジディスプレーの誤タッチです。ディスプレーの左右をカーブ形状にしたデザインはサムスン電子独特のものでしたが、最近になって各社が採用を進めています。背面側のカットと合わせ、HUAWEI Mate 20 Proを握ってみると6.4型とは思えぬ握り心地の良さを感じられます。握りやすさはHUAWEI P20 Proよりも格段によくなっています。

側面のエッジディスプレーはたまに誤操作もある

 ところが、たまに手のひら(親指の下部など)で側面をタッチしてしまうことがあるのです。筆者は本体保護も兼ね、HUAWEI Mate 20 Proに非純正のケースを付けていますが、それでもたまに誤タッチは起きてしまいます。このあたり、筆者が併用しているGalaxy SやGalaxy Noteシリーズでは起きておらず、エッジディスプレー採用の長年のノウハウが生かされているのでしょう。

 そしてHUAWEI Mate 20 ProはTVへの接続もワイヤレスで可能となりました。単純にHUAWEI Mate 20 Proの画面をミラーリングするのではなく、専用のデスクトップ画面として使えます。しかし、無線接続ではカーソル移動はぎこちなく、細かい動きは苦手とします。動画をTVの大画面で見る用途には向いていそうですが、オフィス文書を開いて仕事をするには、まだまだ有線接続に頼る必要がありそうです。

 本体のストレージ容量は128GBあり余裕ですが、メモリカード「NMカード」がまだ市場に出てきていないのも残念なところです。シンガポールなどでは発売されたようですが、本体と同時に発売すべきであり、いつになったら買えるのか、と思わせるようではユーザー体験を鈍らせてしまいます。世界初、ファーウェイが独自に採用するNMカードの使い勝手は早く試してみたいものですね。

 HUAWEI Mate 20 Proの個人的評価は、スペックが高くデザインも優れていることに加え、カメラや充電機能などが強化されており、いくつかの不満点も気にならなくなるほどです。日本での発売は未定ですが、ファーウェイがこのフラッグシップモデルを投入しないとは考えにくいところ。日本発売を心待ちにしたいものです。

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