このページの本文へ

MoguraVRのゲームとって出し 第90回

伝説のボクサー“ロッキー”の後継者となれ!

激しい打ち合いを体験できるVRボクシングゲーム「Creed: Rise to Glory」

2018年10月24日 19時00分更新

文● Mogura VR

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 今回は、VRボクシングアクションゲーム「Creed: Rise to Glory」を紹介しよう。本作は名作ボクシング映画「ロッキー」のスピンオフ映画「Creed(邦題:クリード チャンプを継ぐ男)」を題材としたアクションゲーム。起動すると「ロッキーのテーマ」としてお馴染みのイントロが流れ、気分を盛り上げてくれる。開発は「Raw Data」や「Sprint Vector」といった、プレイヤーから多数の高評価を得ているVRゲームの開発スタジオ・Survios。

 メインとなるゲームモードは、原作映画の主人公であるアドニス・クリードとしてストーリーを追いつつ試合を重ねていく「CAREER」モード。日本語には非対応だがチュートリアルは画像付きで、プレイ内容は基本的にトレーニングや試合を繰り返していくというものなので大きな支障はないだろう。

 主な操作はモーションコントローラーを持った腕を振ってパンチを繰り出し(勢いによって強弱が付く)、両手を体の前に掲げればガード、体を倒して回避と非常に直感的。トラックパッドを押しながら駆け足をする時のように腕を振ることで移動が可能だ。

 ゲームはまずジムのシーンから始まる。ゲーム進行の一環としてトレーニングをするが、それとは別にジム内を自由に歩き回ったり、さまざまな機器でトレーニングができる。本作ではキャラクターのパラメータ成長といった要素は特になく、純粋にプレイヤースキルを高める(および雰囲気を体感する)ためのトレーニングとなっている。

 試合では、さまざまなライバルと激しい打ち合いを繰り広げることになる。操作自体は直感的ではあるが、パンチでスタミナを消費するとプレイヤーの腕の動きにゲーム内の動きがついていかなくなるため、ガードしながら疲労を回復させる必要がある(疲労状態はグローブの色の変化で把握できる)。また、敵のパンチでダウンしかけると視界がグレーアウトして自分自身の姿が映り、その姿と腕の動きを合わせることでダウンを回避できるなど、攻撃一辺倒ではない立ち回りが必要になってくるのが面白い。

 一方、攻撃を続けているとコンボのチャンスが訪れることがあり、ターゲット表示に沿ってパンチを当てていくとダウンを奪うことができる。上手く決まれば非常に爽快だ。

 こちらがダウンを喰らった時の仕掛けも面白い。リングから視界が一気に引き離され、遠くには倒れた自分の姿が。そこへ向かって走って行き、間に合えば立ち上がれるようになっている。気分は幽体離脱といったところだ。

 こうして試合を進めていくことで、いよいよあの伝説の存在であるロッキーとの邂逅が待ち受けている。そのほかのゲームモードとして、自由にキャラクターを選んで対戦できるフリープレイとPvPを用意している。

 VR型のアクションゲームとしてのプレイ内容は非常に本格的。難易度が3段階から選べるが、真ん中の「PRO」でもなかなかの手応えだ。腕を思いっきり振り続けることになるのでエクササイズにも良さそうだと感じた(運動不足の筆者は翌日から腕が筋肉痛になってしまった……)。

 やや気になったのは、ジム内の移動もVRで定番のワープではなく腕を振ることで歩くようになっていること。ジムを歩き回って好きなようにトレーニングをするのは楽しくもあるのだが、人によっては酔うかもしれない。特にトレーニングや試合で疲労していると酔いやすい印象があったので、適度な休憩を入れつつのプレイをお勧めしたい。

 また、ゲーム開始前の注意事項にも表示されるが、振った腕などが周囲に当たらぬよう、十分なプレイエリアの確保が大切だ。立ってプレイする際、実際に歩き回る操作はないため、大きく移動する必要はないのだが、ついつい気持ちにつられて前に出てしまいがち。ときおり立ち位置を見直して、プレイエリアの中央に居続けるよう意識するとよいだろう。

 本作は思わずのめり込んでプレイしてしまうほどに熱中度の高い作品であると言える。映画は2019年に第2作が公開予定となっており、その前にゲームを通して第1作を振り返ってみるのもいいだろう。原作ファン向けのゲームとしても、純粋にボクシングゲームとしてもオススメだ。

■関連サイト

カテゴリートップへ

この連載の記事
HTC VIVE Facebookページ