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イーサリアムのハードフォーク、2019年に延期へ

Mike Orcutt

2018年10月24日 10時27分更新

記事提供:MIT Technology Review

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イーサリアム(Ethereum)のコア開発者たちは、テスト中のコードにバグを発見したため、 予定していたハードフォークの延期を決めた。当初予定では2018年11月に実施する見込みだったハードフォークは、2019年に持ち越しとなった。「コンスタンティノープル(Constantinople)」と呼ばれる今回のソフトウェア・アップグレードはさまざまな論争を引き起こしており、延期によって開発者らが気をもむ時間がさらに増えてしまった格好だ。

論争を引き起こしている変更案は、コンセンサス(合意形成)アルゴリズムの1つである「ディフィカルティ・ボム(difficulty bomb)」に関連している。ディフィカルティ・ボムの導入によって新たなブロックを採掘する難易度は着実に高くなると見られており、当初はイーサリアムのネットワークを「プルーフ・オブ・ワーク」と呼ばれる台帳上で合意を形成する際にエネルギーを大量消費するプロセスから、「プルーフ・オブ・ステーク」と呼ばれるエネルギー効率の高いプロセスに移行するという、より大規模な計画の一部として構想されていた。ネットワークが切り替わると、暗号通貨の採掘者(マイナー)は古いブロックチェーンの採掘を続けられなくなる見込みだ。

しかし、プルーフ・オブ・ステークのシステム開発には予想以上に時間がかかっており、ディフィカルティ・ボムの導入を延期しなければならなくなった。延期によって採掘が容易になることが見込まれるため、イーサリアムのコア開発者らは、影響を相殺するために採掘報酬を減らす必要があると判断。報酬をどのように減少させるかは、いくぶん議論を呼ぶことになるだろう。通貨発行数に上限を設定しているビットコイン(Bitcoin)とは異なり、イーサリアムには通貨発行数に上限がなく、正式な金融政策もない。ディフィカルティ・ボム導入の延期に伴う最適な発行レートの調整方法については、コミュニティ内でさまざまな意見が出ている状況だ。最終的に、コア開発者らは1ブロックあたりの報酬を3イーサ(ETH)から2イーサに変更することで決着していたが、アップグレードは早くとも2019年1月にまで延期されてしまった。非中央集権的なネットワークでの意思決定は容易ではない。

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