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KCCSとデンケンの担当者に聞く、ネットギアの法人向け製品が適した案件とは

販売店/SIerさんに聞いた「ネットギア製品って実際どうですか?」

2018年10月29日 08時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp 写真● 曽根田元

提供: ネットギア

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 ネットギアの法人向けネットワーク製品について、その特徴や魅力を探ってきた“販売店/SIerさんに知ってもらいたいネットギア”。これまで2回の記事でネットギアの営業担当、サポート担当に話を聞いてきたが、それでは実際にネットギア製品を顧客に販売する側ではどう見ているのだろうか。

 最終回となる今回は、京セラコミュニケーションシステム、デンケンの各担当者に、ネットギアに対する印象、どんなケースで顧客にオススメするのか、といったことを聞いてみた。

京セラコミュニケーションシステム ICT事業本部 東京商品管理課の杉田裕さん

KCCS 杉田さん「見積もりが一番早く出てくる、そこが一番うれしい(笑)」

 京セラコミュニケーションシステム(KCCS)において、顧客企業のICTシステムをインテグレーションするSIサービスを提供しているのがICT事業本部だ。今回話をうかがった杉田裕さんは、このICT事業本部で現場営業からの依頼を受け、顧客に納入するサーバーやネットワーク機器、ソフトウェアライセンスなどを一括して調達する商品管理課に所属している。KCCSでは10年ほど前から、販売代理店を介してネットギア製品を取り扱ってきたという。

 「調達業務において誰が製品選択するのかは、ケースバイケースです」と杉田さんは語る。かつては現場営業から予算枠が示され「この予算内で収まるよう製品を選んでほしい」というケースが多かったが、最近では顧客自身がネットで調べ、製品の型番で指定されるケースも増えている。杉田さんによれば、現在では案件全体の6割程度が製品型番で指定されるようになっているという。もっとも、製品ジャンルによってもその事情は少し異なるそうだ。

 「無線LANアクセスポイント(AP)の場合は、製品や型番の指定は少なく、『複数人が同時に接続しても安定して使える製品で、なおかつ安く』というリクエストが多いですね。こちらからご提案することになるので、コストパフォーマンスを考えて、ネットギアのAP製品はほぼ必ず候補に加えます。一方でNASの場合は、お客様側から『ReadyNASのこの型番が欲しい』と具体的に指定されるケースが多いです」(杉田さん)

 ちなみにネットギアの営業担当によると、数年前と比べて法人向けネットワーク製品でネットギアが“指名買い”を受けるケースは増えているという。特にリプレース案件の場合は、同じネットギアで最新のモデルに買い換えたいと考え、顧客企業が自ら型番を調べ発注するケースが多いようだ。

京セラコミュニケーションシステム

 KCCSがよく取り扱うネットギア製品の印象について、杉田さんは現場営業担当の声もふまえながら、次のように評価する。

 「無線LAN APならば、たとえば802.11adなど最新仕様にいち早く対応する技術力と開発力の高さ、それに回線の高速さですね。高性能でいて、比較的安価であることが魅力です。またReadyNASのほうは、ストレージとしての『本来の機能』、つまりデータを安全に保管するための機能群に力を入れているのが良いと思います。大抵のお客様は『データがしっかり保護できれば、余計な機能はいらない』とおっしゃいますから」(杉田さん)

 それに加え、「ライフタイム保証」が標準で付属する製品はやはり魅力的だという。他社製品の場合、数年間の標準保証が切れてしまうと、あとは有償保証契約を結び直さなければならない。「お客様はその都度、見積もりを取って稟議を上げ、スポットで契約しなければなりません。そうした手間のない永年保証があるのは、お客様にとっても、当社の現場営業にとっても助かります」(杉田さん)。

※ライフタイム保証:法人向けのネットワークスイッチ、無線LAN AP/コントローラー製品は、購入後何年経っていても本体故障時の無償交換が受けられる「ライフタイム保証」が標準で付属する(一部製品を除く)。ネットワークストレージのReadyNAS(法人向けHDD搭載モデル)は、HDDも含めた5年間の交換保証が標準で付属する。

 購買担当者としての実務的な側面で言えば、ネットギアは「代理店経由でも見積もりが一番早く出てくるところ」を評価していると杉田さんは笑う。「わたしの立場で言えば、そこが一番うれしいです(笑)」(杉田さん)。ネットギアの営業担当者によると、見積もり依頼を受けた場合、原則として当日中に見積もりを出すように努めているという。

 「見積もりを依頼される時点で、お客様は『早く製品を買いたい』と考えているわけです。それなのに、そこで3日も4日も待たされたら『よそで買おうか』となりますよね。お客様とメーカーの間に立つわたしとしても、その間は『待たせている』意識があってとても心苦しい。なので、見積もりの値段が多少高いか安いかよりも、見積もりが早く出てきて、なおかつ内容もしっかりしている(間違いがない)ほうを選びます。製品の品質や価格だけでなく『求められているものを早く出せること』も、メーカーに対する信頼感を左右する要素ですから」(杉田さん)

大量の台数を短納期で、難しい案件を密なコミュニケーションで乗り切る

 「製品納期が短い案件」も、購買部門担当者としては悩みのタネだと杉田さんは語る。特に、一度に数百台の製品を納入しなければならないような大型案件では、すぐに納品してほしいと言われても製品在庫が足りず、納期に間に合わないことがある。

 「たいていの案件では、最初から導入工事などのスケジュールは決まっています。ただし、われわれとしてはお客様から最終的な発注をいただかないと製品の手配ができません。工事の日が迫ってから発注をいただき、その時点で製品の在庫がないことが判明すると、とても困ったことになります」(杉田さん)

 実際にKCCSがある楽器店舗チェーンから受注した案件では、1カ月のうちに約300店舗のネットワークリプレース工事を行うことになっていた。およそ300台のギガビット アンマネージプラススイッチ「GS108PE」を一度に納入する必要があったため、杉田さんは販売代理店やネットギアとあらかじめ連携をとり、製品が必ず納期どおりに確保できるよう調整を行った。

 「この案件は納入台数が多く、しかも300店舗ですから工事スケジュールも厳密に決まっていました。もしも納期どおりに製品が届けられず、工事に間に合わないとなれば最悪の事態です。そこで、代理店さんやネットギアと事前に調整して、在庫を確保してもらいました。この事前調整がなければ間に合わなかったと思います」(杉田さん)

 ちなみにKCCSでよく販売されているネットギア製品としては、上述のGS108PEのほか、全ポートPoE給電対応の8ポートスマートスイッチ「GS110TP」、ラックマウント4ベイNASの「ReadyNAS 2304」、デスクトップ2ベイNASの「ReadyNAS 422」などがある。とくにReadyNAS 422は、顧客からの“指名買い”が多いという。

 杉田さんは、価格以外の話ならば一次販売代理店を介さず、直接ネットギアに問い合わせをすることも少なくないと語る。たとえば上述の事例のように製品の在庫状況を確認したり、顧客提案に向けて今後リリース予定の製品ラインアップを尋ねたりすることがあるという。こうした問い合わせにも柔軟に対応できる点も、メーカーとしてネットギアを評価するポイントだ。

 「われわれも法人として、法人のお客様に製品を販売するうえでの責任があります。“売ったら売りっぱなし”ではなく、たとえばトラブルや故障の際にはわれわれにもご一報いただければ、メーカーと連携を取りながら問題切り分けなどを一緒に進められます。そうしたわれわれの付加価値を高めるうえでも、メーカーであるネットギアと密接に連携できることは心強いと思っています」(杉田さん)

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