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さとうなおきの「週刊アジュール」 第61回

「Ignite 2018」アップデート ~データ編~

Azure Cosmos DB、Azure SQL Databaseが機能強化

2018年10月10日 13時00分更新

文● 佐藤直生 編集 ● 羽野/TECH.ASCII.jp

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 こんにちは、さとうなおきです。2018年9月24日~28日にかけて、米国オーランドでMicrosoftの年次カンファレンス「Microsoft Ignite 2018」が開催されました。「週刊アジュール」では、基調講演での発表をまとめた「Ignite 2018」特別号外に続いて、Ignite 2018でのAzureアップデートを、インフラ編アプリ開発編データ編AI/IoT編の4回に分けてお伝えします。今回はデータ編です。

Open Data Initiativeを発表

 Microsoft、Adobe、SAPが、Open Data Initiativeを発表しました。

 Open Data Initiativeは、社内外のデータの縦割り状態を解消し、顧客データの一元的に管理するための取り組みです。共通のデータモデルを通じて、Adobe Experience Cloud、Adobe Experience Platform、Microsoft Dynamics 365、SAP C/4HANA、S/4HANAといったアプリケーション/プラットフォーム間の相互運用性とデータ交換機能を強化していきます。Azureのデータ/AI機能が基盤となり、Azure 上の共通のデータレイクサービスの活用が促進されます。

 詳細は、プレスリリース「Adobe、マイクロソフト、SAP が新世代の顧客体験を支援するための Open Data Initiative を発表」をご覧ください。

Open Data Initiative

 ここからは、データベース関連サービスのアップデートを紹介します。

Azure Cosmos DB:マルチマスター書き込み、Cassandra API、予約容量、JavaScript SDK 2.0

 Azure Cosmos DBは、複数のデータモデル/APIをサポートしたグローバル分散型のNoSQLデータベースサービスです。

 Azure Cosmos DBのグローバル分散(Azureリージョン間レプリケーション)では、これまでは、読み書き可能な単一の書き込みリージョンと、複数の読み取り専用の読み取りリージョンの構成を取ることができました。

 5月のBuild 2018カンファレンスで「マルチマスター書き込み」が発表され、プライベートプレビューが始まっていました。マルチマスター書き込みでは、グローバル分散が構成されているすべてのAzureリージョンで読み書き込み可能になります。

 今回、マルチマスター書き込みがGA(一般提供)になりました。マルチマスター書き込みでは、読み書き両方に対して99.999%の可用性SLAが提供されます。

 詳細は、次のページをご覧ください。

Azure Cosmos DBのマルチマスター書き込み

 2017年11月のConnectカンファレンスで、Azure Cosmos DBのCassandra APIサポートが発表され、プレビューが始まっていました

 今回、Cassandra APIサポートがGAになりました。アプリケーションやデータベースの変更なしに、既存のCassandraデータベースをAzure Cosmos DBに移行できるようになりますね。

 詳細は、次のページをご覧ください。

Azure Cosmos DBのCassandra APIサポート

 8月に、Azure SQL Databaseで、予約容量(Reserved Capacity)が発表され、GAになっていました

 今回、Azure Cosmos DBでも、予約容量が発表され、GAになりました。Azure Cosmos DBでは、スループット(RU/s)を予約し、1年分、または3年分前払いすることで、従量課金に比べて最大で65%の割引が可能になります。

 詳細は、次のページをご覧ください。

Azure Cosmos DBの予約容量

 8月に、Azure Cosmos DB JavaScript SDK 2.0のパブリックプレビュー/リリース候補(RC)がリリースされていました

 今回、Azure Cosmos DB JavaScript SDK 2.0がGAになりました。このリリースでは、新しいオブジェクトモデルが導入され、非同期、マルチマスター書き込みがサポートされています。

 詳細は、次のページをご覧ください。

Azure Cosmos DB JavaScript SDK 2.0

 2017年9月に、「Azure Cosmos DBを無料で試す」(Try Azure Cosmos DB for free)が利用可能になっていました。これまでは、登録不要かつ無料で24時間利用可能であり、さらに24時間の延長が可能でした。

 今回、「Azure Cosmos DBを無料で試す」が、30日間利用可能になりました。時間をかけてじっくりと試用できますね。

 詳細は、次のページをご覧ください。

「Azure Cosmos DBを無料で試す」

 5月のBuild 2018カンファレンスで、単一のコンテナーに対するスループット(RU/s)のプロビジョニングに加えて、(複数のコンテナーを含んでいる)データベースに対するスループットのプロビジョニングがサポートされていました

 今回、データベースに対するスループットのプロビジョニングで設定可能な最小スループットが、50,000RU/sから10,000RU/sに変更されました。従来よりも5分の1安価になるので、スモールスタートしやすくなりますね。

 詳細は、次のページをご覧ください。

 Azure Portalで、Azure Cosmos DBアカウントを新規作成するエクスペリエンスが、新しくなりました。

Azure Cosmos DBアカウントを新規作成する新しいエクスペリエンス

 Azure Portalで、Azure Cosmos DBアカウントに関するアラート、推奨事項、メッセージが通知されるようになりました。

Azure Cosmos DBアカウントに対する推奨事項

 「Azure Cosmos DB Emulator」は、Azure Cosmos DBをエミュレートするローカル環境です。

 Azure DevOpsは、Azure Pipelines(CI/CDパイプライン)、Azure Boards(作業追跡ツール)、Azure Artifacts(パッケージ生成/共有)、Azure Repos(プライベートGitリポジトリ)、Azure Test Plans(テストソリューション)で構成される、開発チーム向けのサービスです。

 Azure Pipelines向けのAzure Cosmos DB Emulatorビルドタスクを使って、CI/CDパイプラインの中でAzure Cosmos DB Emulatorを実行し、テストを実行できるようになりました。

Azure Cosmos DB Emulatorビルドタスク

 詳細は、次のページをご覧ください。

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