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グーグル・アシスタントに新機能、AI仲介で「イタ電」阻止

2018年10月10日 09時55分更新

文● Karen Hao

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グーグルは10月9日、新型スマートフォン「ピクセル3(Pixel 3)」 の発売イベントで、驚くほど人間そっくりな音声システム「デュープレックス(Duplex)」に新機能を追加したと発表した。

病院やレストランなどの予約に加え、新しいデュープレックスでは電話のスクリーニング(ふるい分け)ができるようになる。着信時にボタンをタップしてグーグル・アシスタントを呼び出すと、デュープレックスに相手に名前と用件を尋ねる。デュープレックスと相手との会話はリアルタイムにスマホの画面にテキスト表示され、ユーザーはすぐに迷惑電話かどうかを目視で確認できる。迷惑電話でなければ電話を受けたり、「後で掛け直します」といったメッセージを送れる。この機能は、10月9日から米国内のピクセル3で利用できるようになり、来月からは他のピクセル端末でも提供される予定だ。

イベントのデモでは、グーグル・アシスタントは自身がユーザーの代わりに応対するスクリーニング・サービスであることを相手に伝えていた。ワイアードによると、グーグルの新たな方針で自身がボットであることを相手に開示することを決めたからだという。グーグルが今年5月、デュープレックスのデモを初めて公開した際には、電話の相手にボットであること、録音していることを知らせず、デュープレックスが人間そっくりの会話をしたことで大きな論争を引き起こしていた。

今回追加された「スクリーン・コール(Screen Call)」は、グーグルがスマホに追加している人工知能(AI)機能の1つだ。このほか、新しいピクセルではカメラ・ソフトウェアが強化され、動く被写体に焦点を合わせ続ける、名刺から電話番号を抽出する、友人がかけているサングラスなどがどこの製品かを調べる、といった機能が加わった。

グーグルはマシン・インテリジェンスをピクセルの差別化要素に位置付けている。「私たちが、いかにたくさんの機械学習とAIを製品に投入したかが、今年の最もエキサイティングな話題の1つです」と、ピクセル・ソフトウェアのシーン・チャウ統括責任者はファスト・カンパニーに語っている。「機械学習とAIは、グーグルが他社と差別化を図れる手段の1つだと考えています」

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