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さくら、フォグコンピューティングの日台中相互デモに参加

2018年10月02日 14時10分更新

文● ラモス/ASCII

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 さくらインターネットは10月1日、アメリカで開催されるフォグコンピューティングのイベント「Fog World Congress 2018」に「さくらのクラウド」を提供すると発表。「OpenFog Consortium」が実施するフォグコンピューティングの日中台相互接続実験のデモンストレーションに活用される。

本実験の概念図

 OpenFog Consortiumは、データセンターと現場でのコンピューティングを組みあわせて、高度なコンピューティング環境を実現する、フォグコンピューティングの普及を図るために設立された。産業界と大学や研究所のリーダーシップを取り、フォグコンピューティングの標準化に向けたリファレンスアーキテクチャーの策定、ユースケースの開発、テストベッドの運用を通じた実現性と相互運用性の検証、各種標準化団体との連携、フォグコンピューティング認知度向上のための情報提供やイベントなどを実施する。さくらインターネットは、OpenFog Consortiumにアジア地域初の「Contributing Member」として2016年4月に加入。日本で活動してきた。

Fogカー

 Fog World Congress 2018では、同社と日立LGデータストレージ、上海科学技術大学、台湾の国立交通大学が協力し、OpenFog Consortiumとして初めて、日中台相互接続実験のデモンストレーションを実施。

 本デモンストレーションは、可動する機器によるフォグコンピューティングの有効性確認・相互接続性を検証するもの。上海科学技術大学と国立交通大学がそれぞれ障害物スキャナー(LADAR:LAser Detection And Ranging)を搭載したロボットカー「Fogカー」と、位置推定(SLAM:Simultaneous Localization and Mapping)を実行する「Fogノード」を稼働。日立LGデータストレージの距離センサーを搭載したカメラで人を検知する。イベント会場を計2台のFogカーとカメラでスキャンし、各Fogノードを経由して、最終的に同社が提供するさくらのクラウドでマップ情報を処理することで、人の位置情報を含めた1つの会場マップを作成。FogカーおよびカメラとFogノード間での高速な処理とクラウドでの大容量な処理を連携して実行するシステムの構築を通じて、フォグコンピューティングの実現可能性、および異なる組織間のシステムの相互接続性を検証できるとしている。

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