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大時代的なデザインと現代の音が融和した、新フラッグシップ5000シリーズの高い完成度

ヤマハ、36年ぶりのアナログ機「GT-5000」の驚くべき実在感

2018年09月30日 21時00分更新

文● 小林 編集●ASCII

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 ヤマハのHi-Fiフラッグシップ「5000シリーズ」の音はとても鮮烈で、感動的だった。この記事では製品の技術的な背景や感想がくどくどと続くが、一番伝えたいのは「学生時代に立ったステージの感覚が、二十年以上も経って蘇ってきた」という点である。

GT-5000

 「GT-5000」は、2019年4月の発売に向け、現在追い込み段階にあるアナログプレーヤーだ。1980年代に手掛けた「GT-2000」以来、実に36年ぶりの新製品であり、重厚長大という言葉がまさにぴったりだ。国内の展示会などで、何度か試作機のデモがされてきたが、9月26日の発表会では64万8000円(カートリッジ別売)という販売価格も明らかになった。

シェル交換が可能。背面にはバランス接続用のXLR端子も装備。カートリッジからフルバランスの伝送ができる。

 GTは「Gigantic & Tremendous」の略。「GT-2000」からコンセプトと名称を受け継ぎつつ現代の技術を投入したフラッグシップ機。巨大な慣性モーメントが得られる直径35cmの重量級ターンテーブルを、すさまじく肉厚なキャビネットでがっちり受け止める迫力ある外観だ。一方でHi-Fi機器だけでなく、楽器やAVアンプも手掛ける同社のノウハウも取り入れ、妥協ない製品づくりを目指した製品でもある。

本格的なセパレートアンプによる、システムの統一感も

 このGT-5000や既発売のスピーカー「NS-5000」(ペア162万円)との組み合わせを想定したセパレートアンプも投入する。

C-5000
PHONO入力を含め、フルバランスにこだわっている。
M-5000。針式レベルメーターを装備。モノラルアンプとしても利用可能だ。
真鍮製スピーカーターミナル/プレートが目を引く。

 ヤマハのフラッグシップとなる同シリーズでは、1980年代までのオーディオ機器開発で培ったノウハウを受け継ぐ一方で、最新技術も多く盛り込み、アナログならではの魅力を維持しつつも、現代のオーディオに求められる情報量豊富で質の高い出音を両立している。その意味では、いったんは失われかけた過去の技術を、次の世代へとつないでいくための製品群と言えるかもしれない。

 かつて日本は欧州や米国に並ぶ、ハイエンドオーディオ大国だった。いまでもその名残はあるが、音の入口から出口までトータルで手掛けるメーカーは事実として減っている。

 単品コンポはシステムとしての統一感が大事な一方で、個性や強みを持ったプレイヤー、アンプ、スピーカーなどを自由に組み合わせる楽しみもある。1社でまとめるのか、複数社を組み合わせるのか。どちらが正解かは一概に言えないが、「5000シリーズ」の音はオーディオ的な「いい音」という以上の「音がそこにある」ような実在感を感じさせてくれた。

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