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米SECがイーロン・マスクを提訴、テスラCEO退任を要求

2018年09月29日 15時55分更新

文● James Temple

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米証券取引委員会(SEC)の提訴は、マスク最高経営責任者(CEO)が公開企業の幹部または取締役に就くことを禁止するよう求めている。すなわち、マスクCEOがテスラのCEO兼会長としての地位から外される可能性があるのだ。

今回の提訴は、マスクCEOが2018年8月にテスラ株を1株420ドルで買い取り、非公開化するための「資金を確保した」と発言した、一連のツイートに基づくものだ。ツイートを受けてテスラの株価は一時急騰。 最初のツイートからその日の最終取引までに6%以上上昇した。

しかし、9月27日のSECの訴状は、政府系の投資ファンドとの協議でマスクCEOが契約条件を詰めておらず、「何の書面も取り交わしていない」と指摘。マスクCEOの発言は「あきらかに虚偽であり、誤解を招いた」と主張している。

ブルームバーグは、SECによる提訴ではしばしば、被告人を指導的役割から外すよう要求すると報じている。 マスクCEOが退いた場合、どのような影響が生じるかは定かではないが、テスラの象徴的存在でありテスラ・ブランドの顔である氏を失うことは、テスラにとって非常に深刻な問題となるだろう。

SECは民事上の罰金も求めており、対象はテスラではなくマスクCEO個人。マスクCEOの山積する法的問題に新たな問題が上乗せされた格好だ。報道によると、今回SECが目を付けたマスクCEOのツイッターでの投稿を巡っては、すでに米司法省も捜査を開始している。マスクCEOはまた、2018年夏にタイの洞窟救助に参加していた男性を「小児性愛者」と呼び、「犯罪者だという虚偽の悪質な中傷」を行なったとして訴訟を起こされている最中だ。

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