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缶コーヒーの常識破る「ギンレイ」の裏にダイドーの知られざる苦労があった

2018年10月05日 18時00分更新

文● ナベコ

提供: ダイドードリンコ

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従来の概念を覆す「磨き豆」を100%採用

 缶のデザイン性が注目されていますが、ギンレイが最もこだわっているのは味。ポイントは「磨き豆」だそうです。あまり聞き慣れない言葉ですが、いったいどういう製法なのでしょう。

 ギンレイの開発を担当したマーケティング部の松島淳さんが「ギンレイ」開発秘話を教えてくれました。

ダイドードリンコマーケティング部 松島淳氏。ギンレイの開発を担当しました。

―――磨き豆ってなんでしょうか。初めて聞きますが。

ダイドードリンコ松島氏:コーヒー豆の表面を磨くと渋みや雑味が抜けてすっきりした味わいになってきます。例えば、日本酒の吟醸酒があるじゃないですか。それに近いイメージです。ギンレイは100%磨き豆を使用するという、手間のかかる製法を採用しています。少なくともこれまでのダイドードリンコの製品では初めてです。

磨き豆とは……

表面を磨いたコーヒー豆のこと。近いイメージでいうと、原料の酒米を4割以上精白して使用した吟醸酒。一般的に米を削れば削るほど、クリアな味わいの日本酒に仕上がります。磨き豆は削っているわけではありませんが、雑味がとれ洗練されるのは共通しています。

「ダイドーブレンドコーヒーギンレイ」は5種類以上の厳選した豆を磨いてから使用しています。

松島氏:コーヒー豆量は従来の1.5倍。ダイドーブレンドがお好きな方はピンと来るかもしれませんが、通常の1.5倍というとダイドーデミタスと同じ豆量です。豆の表面を磨くことでコーヒー感が弱まってしまうというのもあるので、通常よりも多くの豆を使うことでおいしいところだけを贅沢に抽出しました。

デミタス150gのショート缶であるのに対して、ギンレイは210gというと価値が想像いただけるかもしれません。

―――従来以上にリッチな製法なのですね。加えて、今回の210g缶って通常より容量が多いですよね。

松島氏:その通りです。ダイドーブレンドコーヒーオリジナルは185g缶なのに対して210g缶という新規格で展開しています。クリアな味になったので、全体の満足感を考慮して従来よりも増量しました。惜しみなく注ぎ込んでいます(笑)。

100種以上の試作を重ねたどり着いた味

―――開発は苦労をされましたか?

松島氏:100%磨き豆を採用したのは今回が始めてですし、ダイドーブレンドでは一貫して香料を使用せず、素材本来の味と香りで勝負をするため、納得がいくものを作り上げるため100種以上の試作品をつくって味を確かめました。

自分の子供のようにギンレイを見つめる松島さんの表情が印象的でした。

焙煎方法にもこだわりました。ギンレイでは特に深煎りを重視しています。焙煎時に一気に温度を上げると、豆が焦げて苦みや雑味が出やすいのですが、じっくりと時間をかけて豆を中まで均一に焙煎することでクリアなコクが実現できます。深煎り豆と幅広い焙煎度の豆をブレンドすることでバランスを取る。これもなかなか大変でした。

試行錯誤の上で、ダイドードリンコが自信を持って打ち出す新しい看板製品ができあがりました!

―――自信はありますか?

松島氏:もちろんです。コーヒーが主役で、ミルク感、コクのバランスが良くキレがある、今までにない研ぎ澄まされた缶コーヒーに仕上がっています。

「飲みやすい」という反応

 デザインだけではなく味にこだわったというダイドーの缶コーヒー。飲んだ人の反応は……

●従来のダイドーブレンドコーヒーらしくて、よりシャープ

アスキーの記者ナベコが飲みました。眠気覚ましに飲むブラックの缶コーヒーが好き。

「飲んだ瞬間はダイドーブレンドコーヒーに似ているなと感じました。ダイドー好きにとってしっくりくる味です。それでいて、よりシャープでクリアな後味。重くないので飲みやすいです(アスキー編集部 ナベコ)」

●バランスがいい

同じくアスキーのモーダル小嶋。甘い缶コーヒーをふだんからよく飲む。

「バランスがとても良いです。ふだんからミルク入りの缶コーヒーを飲むけど、甘すぎるともたれるところ、これなら飲みやすいです。缶の表面がザラザラした質感というのも、手にとった時に心地良くて好感(アスキー編集部 モーダル小嶋)」

 SNSでも味の評価は概ね好評。象徴的なのは「飲むごとに魅力を感じる」との旨の投稿。最初はよくある缶コーヒーだと思っても、飲むごとに発見があって飽きがこない、そんな魅力がある缶コーヒーです。

<ネットでの反応>
・ゴールドでかっこいい
・見た目がいいし、味もおいしい
・飲むごとにおいしくなる
・かなり好きな味
・すっきりして飲みやすい
・ここ数ヵ月で飲んだ缶コーヒーで1、2番を争う味
など

ダイドードリンコが9月13日に開催したファンイベントでも、ギンレイは参加者から好評でした。

缶コーヒーへの飽くなき挑戦から生まれたギンレイ

ファンイベントでギンレイへの想いを語った松島さん。

松島氏:缶のデザインもコーヒーの上質な世界観を表現するためにこだわりました。発売前からSNSでは話題になってくれたのは、狙い通りです。シャンパンゴールドを基調にして、あえて文字による情報をそぎおとしたことで開放感あるデザインにしました。

製品名の「ギンレイ」は吟味の吟に加えて、佇まいが麗しい様子を表しています。表面はザラザラした加工を加えていて、触った時の心地よさをストレス解消に役立ててほしいという想いがあります。

―――従来のダイドーブレンドコーヒーファンからは受け入れられると思いますか?

松島氏:これまでのダイドーブレンドコーヒーとはイメージが異なるデザインのため、従来のユーザーではない方にも気軽に手に取っていただけると思います。ダイドードリンコのファンの方にとっても、ダイドーのロゴマークがあるので、新しい挑戦として好印象で受け止めていただけるものと狙っています。


ダイドーブレンドオリジナル、ギンレイと2つの軸で缶コーヒーのニーズをカバーしようと狙うダイドードリンコ。缶コーヒーファンは注目です。

 ダイドーブレンドコーヒーギンレイは、ブランドイメージを大切にしながら新しく挑戦するダイドードリンコの情熱が生み出しました。今のユーザーに求められている缶コーヒーを見極め、さらにはパッケージも従来から印象を変えた画期的な製品です。缶コーヒーでどう戦うべきか問われる中、ダイドードリンコの本質が見えるといっても過言ではありません。缶コーヒー好きの方は、まずは味を確かめてみてはどうでしょうか。

(提供:ダイドードリンコ)

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