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魅惑のXperia周辺機器 第123回

無線でも有線でも使える万能イヤフォン「SBH90C」:Xperia周辺機器

2018年09月23日 10時00分更新

文● 君国泰将 編集●南田ゴウ

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 今年登場した Xperia XZ2シリーズは、これまでXperiaシリーズに搭載されていたイヤフォン端子がなくなってしまいました。すっかり快適さが知られるようになったワイヤレスヘッドセットですが、もちろん有線接続ならではの音質の良さもあり、惜しいと感じるユーザーも少なくないでしょう。

 この、何となくモヤモヤした不満を解消してくれるべく登場したのが、ソニーの2-way USBオーディオ&ワイヤレスステレオヘッドセット「SBH90C」です。本製品はBluetoothのワイヤレスヘッドフォンとしても利用でき、さらにUSB Type-Cの有線接続でも使えてしまうという、おいしいどころ取りなヘッドセットなのです。

 SBH90Cのデザインは、ネックバンドの首にかけて使うスタイル。ネックバンド部分は柔らかいシリコン素材で、総重量でもたったの27.2gしかない軽さ。装着時の負荷はほとんどありません。カラバリはブラックとシルキーベージュの2色です。

 Bluetoothでの接続は、NFCを搭載したXperiaとタッチしてかんたんにペアリングできます。この流れはいつもの感じでとてもラクです。マルチポイント対応で2台のスマホの着信待ち受けができたり、マルチペアリング対応で最大8台まで登録できるので、スマホを複数使っていたり、ほかの音楽プレーヤーとも共用で使えます。

 Bluetooth接続時の対応コーデックはSBC、AAC、aptX。LDACやaptX HDといった高音質コーデックがないところは少し残念なところですが、SBCだけでは物足りないのでaptXに対応してくれているのはうれしいところ。ワイヤレス接続時のバッテリー駆動時間は、最大約7.5時間の連続音楽再生と最大約9時間の連続通話。ネックバンドならではの保ちの良さがあります。

 ネックバンドの左内側にボリュームキー2個と、マルチファンクションキーといった操作ボタンを備えており、それぞれに形状が違うため指で触るだけで何のボタンかがわかります。

 マルチファンクションキーは、音楽を聴く場合は1回押して再生/一時停止、すばやく2回押して曲送り、すばやく3回押して戻るといった操作から、電話がかかってきたときの着信や終話、着信拒否やミュートといった操作も可能です。Googleアプリの起動にも対応しており、Bluetooth接続したAndroidスマホはカバンに入れたままで、ケーブルを気にせずに使える便利さはワイヤレスならではです。

 そして、付属の専用ヘッドフォンケーブル(USB Type-Cプラグ)を使ってスマートフォンにダイレクトに接続できるところがSBH90Cの最大の魅力です。ネックバンドの左部分と連結してピッタリつながる一体感もあり、スッキリしています。

 USB Type-Cプラグの専用ヘッドフォンケーブルと再生デバイスを有線接続する最大のメリットは、USBオーディオのデジタル出力により音の信号伝送ロスを防ぐことで音質の劣化を抑えられることと、192kHz/24bitのUSBオーディオ再生に対応した高音質D/Aコンバーターを内蔵していることの2つ。

 ハイレゾに対応したDACのおかげで、明らかにBluetooth接続時にはない力強いメリハリのある音が楽しめます。しかも、専用ヘッドフォンケーブルでXperiaと接続していれば、音楽を聴きながらSBH90Cの充電も可能です。

 イヤフォン部分は、ハイレゾ再生に対応する小型ながら高感度の9mmドライバーユニットを採用。広帯域再生が可能な新形状の振動板を採用し、振動板を駆動する磁気回路を内磁型で最適化することで、駆動力を向上しています。

 ハウジングの側面に設けたポート(通気孔)から低域時の通気抵抗をコントロールするビートレスポンスコントロールもあり、メリハリのある低域を再生。独立したグラウンドケーブルを採用して、クロストークを大幅に低減しています。

 イヤーピースには、装着感と音質を向上させるため2種類の硬度のシリコンを採用。芯の部分は硬い素材を使って先端の潰れによる音質劣化を防止し、外側の部分は柔らかい素材を用いることで快適な装着性を生み出しています。イヤフォンの背面にはマグネットが仕込んであり、未使用時にプラプラしないようにピタっとくっつく仕組み。これまた便利です。

 付属のキャリングポーチも良くできています。薄くて丸い形状のキャリングポーチは、開くと左右に180度完全開放。左右それぞれにネット状のポケットがあり、SBH90C本体のみならず充電用USB Type-Cケーブルや専用ヘッドフォンケーブル(USB Type-Cプラグ)を入れられます。薄型で持ち運びに便利なうえ、クッション材も入っておりきちんと守られている感があります。

 せっかくのハイレゾ音源をいい音の有線接続で聴きたい。でも、たまにはワイヤレスで手軽に聴きたいといった、気分によってイヤフォンを使い分けたいユーザーにとって、SBH90Cが想定している利用スタイルは秀逸です。

 イヤフォン端子のないXperia XZ2シリーズでも、USB接続でイイ音が聴けるSBH90Cは、有線とワイヤレス両方のオイシイところをうまい具合にミックスした「使える」イヤフォンだと思います。

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