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iPhone XS&iPhone XR、ASCII徹底大特集! 第24回

「地球に優しいiPhone」推し:

アップルがiPhone XS発表直後「5s」延命に触れたワケ

2018年09月13日 16時00分更新

文● 山口健太

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■新たなブランド価値「地球に優しいiPhone」

 他メーカーのスマホ発表会で旧モデルが出てくるのは、せいぜい新モデルの凄さを引き立てるときくらいだ。アップルもこれまでのイベントでは旧モデルの値下げを駆け足で紹介する程度だった。

 だが今回は、iPhone XSやXRの売れ行きにブレーキをかけることを厭わず、iOS 12に対応した最も古いモデルとして「iPhone 5s」が現役であることをアピール。リサ・ジャクソン副社長は「地球にとっては長く使い続けることがベスト」と言い切ってしまった。

 これはiPhone 5sやiPhone SEといった小型モデルのファンはもちろん、ドコモが「docomo with」に加えたiPhone 6s、サブブランドやMVNOを含め、旧モデルでiPhoneデビューをする人には朗報だろう。今後の日本で注目される中古iPhone市場の拡大にも追い風になりそうだ。

 そして新モデルのiPhone XS自体もリサイクル可能な部品が増えているという。これまでアップルのブランド力は、細部にこだわったデザインや安心感、創業者のカリスマ性などが織りなしてきた。そこに「地球に優しい」を新たなブランド価値として加えてきたことに注目したい。


筆者紹介――山口 健太(やまぐち けんた)

1979年生まれ。10年間のプログラマー経験を経て2012年に独立。国内外の発表会取材や製品レビューに基づくウェブ/雑誌記事の執筆を中心に活動。主な執筆媒体は日経 xTECH、マイナビニュース、ASCII.jp、ITmediaなど。著書に『スマホでアップルに負けてるマイクロソフトの業績が絶好調な件』(KADOKAWA/アスキー・メディアワークス)。

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