PCゲームの快適さはどのくらい違う?
3Dベンチマーク&PCゲームで4モデルを比較
ゲーミングPCにおいてスペック選びは重要かつ悩ましい問題だ。PCゲームの画質や解像度を下げれば低性能のPCでも動作するが、そのぶん臨場感は少なくなるし、描画が遅いと反応が遅れ、不利になってしまうタイトルもある。では、その重要なゲーミングPCの性能はどこで判断すればいいのだろうか。
PCに精通している人であればスペックからおおよその性能がわかるだろうが、初めてゲーミングPCを買おうという人であればわからなくて当然だ。ということで、今回紹介する4モデルを使って定番ゲームベンチマークの「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマーク」(以下、FF14ベンチマーク)と、人気のバトルロイヤルゲーム「フォートナイト」を試してみたので、その数値を製品選びに役立ててほしい。
まずは軽量PCゲーム用のベンチマークとして定番のFF14ベンチマーク。1920×1080ドット、最高品質、フルスクリーンモードで計測した。スコアーは7000以上で最高評価となる「非常に快適」、5000以上で「とても快適」、3500以上で「快適」となる。不満なくプレイするなら、7000以上を狙いたい。
今回紹介する4モデル中、3モデルが1万越えのスコアーを記録。一番下の「MXシリーズ FRMXH310/ASC」でも6947とほぼ7000と言ってもいいライン。軽量PCゲームならどのモデルを選んでも、フルHD解像度で高画質プレイができるレベルと言えるだろう。
次は人気のバトルロイヤルゲーム「フォートナイト」。建築という要素が入るため、従来のバトルロイヤル系ゲームとはかなり違った楽しみ方ができる。1920×1080ドット、品質は「高」に設定。「Fraps」を使い、ウェイリングウッズを走り回ったときの平均フレームレートで性能をチェックした。平均で60fps以上はほしいところだ。
上位2モデルは150fpsを越えており、高リフレッシュレート対応のゲーミング液晶ディスプレーが欲しくなるレベルの快適さだ。品質が「高」であればどれも普通に遊べるレベルだが、「MXシリーズ FRMXH310/ASC」では負荷が高くなるとやや表示が遅れる感がある。画質を落とすか、上のモデルを選ぶといいだろう。
SSDとHDDでどのくらい速度が変わるの?
SSDはHDDと比べて速い、というのはよく言われる話。実際にベンチマークソフトでストレージ速度を比べてみると、シーケンシャルアクセスではSSDはHDDの3~5倍ほど速くなるというのが一般的だ。「MXシリーズ FRMXH310/ASC」にHDD(3TB、WD Blue)を増設し、元々搭載されているSSD(320GB、Colorful SL500)との速度をベンチマークソフト「CrystalDiskMark」を使って比較してみた結果が次の通りだ。
見比べてもらえるとわかる通り、シーケンシャルアクセスでは3倍以上、ランダムアクセスでは文字通り桁違いの速度差があるのがわかるだろう。
とはいえ、実際のPCはストレージだけで動いているのではなく、CPUやメモリー、そしてグラフィックスボードにも処理の時間がかかる。ファイルの読み書きならまだしも、ストレージが高速化されたからといってゲームが一気に快適になるとは限らない。
そこで、今度はゲームを中心としたテストを行なってみた。試したのは2つで、ひとつは「FF14ベンチマーク」の「ローディングタイム」比較だ。これは実際にベンチマークで使うマップやキャラクターデータを読み込むのにかかる時間のことで、ある意味、ゲーム中のデータロードと似たようなものだ。
もうひとつは「フォートナイト」の起動時間。サーバーとの通信待ち時間が長いゲームで、どのくらい変わるものかを調べてみた。まずはFF14ベンチのローディングタイムから見てみよう。
結果は見ての通りでHDDに対してSSDが圧倒的に高速だ。エリア移動時のマップデータ読み込みなどが頻繁に起こるゲームでは、この差が大きく影響してくるだろう。もうひとつのフォートナイト起動時間も見てみよう。
フォートナイトの起動はストレージの速度よりもサーバーとの通信速度のほうが影響が大きそうだが、それにもかかわらずSSDのほうが約6秒速かった。差はわずかとはいえ、待ち時間は少しでも短いに越したことはない。
シーンによって大きく差はあるものの、ゲームでもHDDと比べてSSDのほうが待ち時間が短くなるというのは間違いない。FRONTIERのゲーミングPCがSSD搭載にこだわっている理由はここにある。
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