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3Dプリンター銃設計図、公開差し止め命令を受け「販売」で対抗

2018年08月30日 17時50分更新

文● Erin Winick

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ディフェンス・ディストリビューテッド(Defense Distributed)の創設者であるコディ・ウィルソン代表は、3Dプリンターで銃を作成する設計データの無料配布を停止するよう判事から命令を受けた。しかしウィルソン代表は、より商業的なアプローチを採ることで、この命令をかわせると考えている。

ウィルソン代表は、一般家庭で3Dプリンターによる銃器製造を可能とする設計図を共有するための法廷闘争を2013年から続けている。設計ファイルの共有は表現の自由に基づいて許可されるべきだとウィルソン代表は主張している。

先だって連邦判事は、ウィルソン代表に対し、19の州とコロンビア特別区が提訴した裁判に決着がつくまでの間、設計データの自由なオンライン共有を禁じる差し止め命令を下した。

しかし、ウィルソン代表は命令をものともしていない。この命令を、設計データの無料配布に対する差し止めと解釈することにしたのだ。制約を回避するために、購入者が任意の価格をつける方式で、設計図データの保存されたフラッシュメモリーを販売している。ディフェンス・ディストリビューテッドによれば、 これまでに「数百件」の注文があったという。「欲しい人は誰でも、このファイルを手に入れられます。私は設計データを販売し、発送します。今朝から発送を始めます」と、ウィルソン代表はCNNの取材に答えた。「この行為は妨げられません。アイデアの自由な交換が阻まれることは決してないでしょう」。

フェイスブックアマゾンなどの個人向けプラットフォームも、サイトを介した銃の設計データの共有に独自の制限を課している。そのため、顧客がこれらのサイトで銃の設計データを購入あるいは共有することはできない。ウィルソン代表は、フラシュメモリーの次には、電子メールと安全なダウンロード・リンクを通じた設計データの配布も検討中だという。ウィルソン代表はまた、今回の判決に対して控訴を予定している。

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