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エヌビディアがゲーム向け最新GPU発表、AI活用で表現リアルに

2018年08月22日 06時56分更新

文● Martin Giles

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まるで現実世界のようなリアルな光や影をゲームの中に生み出すために、人工知能(AI)が役立っている。

エヌビディアは、レイ・トレーシングの性能を大幅に向上させる新たなグラフィック・チップを発表した。レイ・トレーシングとは、光を画素として表し、その光が仮想オブジェクトに当たったときにどうなるかを正確に表現する処理(上に掲載している、ゲーム「バトルフィールドV(Battlefield V )」の飛行機がその例)のことである。光の反射や屈折などの効果を現実そっくりに作り出すには相当なの演算能力が要求されるが、それが家庭用ゲームでも実現できるようになる。

従来、コンピューターで光と影を表現するには、複数の要素を含む画像を掛け合わせて描画する手法が採られてきた。エヌビディアの新型チップは、最近アップデートされた「チューリング(Turing)」というアーキテクチャに基づくもので、既存の手法を用いて部分的に光と影を描画した後、AIによる予測に基づいて残りの部分の光と影を描画することで、全体の処理を高速化する。

リアルタイムのレイ・トレーシング機能は、エヌビディアのゲーミング用グラフィック・チップの売上増大に繋がるはずだ。これは同社にとって、グッドタイミングといえるかもしれない。エヌビディアの画像処理用(GPU)チップは、最近までビットコインをはじめとする仮想通貨の採掘者に大人気だったが、暗号通貨市場の混乱によって打撃を受けている

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