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アップアップガールズ(アスキー) 第9回

激動のアイドル界の夏を走り切る

アプガ(仮)佐保明梨が語るツアーの手応えとソロにかける思い

2018年08月22日 12時00分更新

文● アスキー編集部/ 撮影・マツヲシンジ

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 連載『アップアップガールズ(アスキー)』でもおなじみの、アスリート系アイドルグループ・アップアップガールズ(仮)。そのメンバーであり、7月26日開催の「ASCIIアイドル倶楽部定期公演 Vol.15」では、ソロとして初登場してくれた佐保明梨さんに、イベントの感想を聞いた。合わせて、5月から7月にかけて開催された「アップアップガールズ(仮)7周年ツアー~Still Goes On!!~」の思い出や、今後の活動についての意気込みも語ってもらった。

──ソロでは初の外部イベント、終わってみてどうですか?

 率直に言って、楽しかったです(笑)。いつもと違う感じは確かにありましたが、会場がAKIBAカルチャーズ劇場で、着席されているお客さんも多かったですし、みんなでのんびり音楽を共有している感じも「いいな」って思いました。アプガのライブみたいに「わーっ!!!」って盛り上がるのもいいのですが、終わった後にファンのみなさんにも言われたのですが、「こういうのも新鮮で楽しい」ですよね。

──セットリストをすべてご自身で決めたそうですね。

 セットリストはすごく悩みました! ソロライブは単独で2回やったことがあるのですが、“ソロの佐保明梨”としてやりたいこと、やりたい構成の方向が無意識のうちに決まっているので、単独のときはそれに沿って選んできました。
 過去2回の単独ソロライブでもアプガ(仮)の曲を歌ったのですが、ソロでセットリストに入れたい曲は、もらった瞬間に「これ1人で歌ってみたい」って思うんですよ。レコーディングは1人ずつ録ることが多いんですけど、「この曲は歌っていて気持ちいいな」って思う曲があります。そういう曲をソロ公演では選んでいます。
 その選曲についてはスタッフさんにも「すごく音楽の趣味が出ているね」って言われました。それが私がソロのパフォーマンスをするときの“空気感”だと思っていて、「その“空気感”が好きだよ」と、ファンの方々も言ってくださっています。
 それを今回のような場でも出していった方がいいのか、それともアプガをアピールするような構成にした方がいいのか悩みました。……でも1人で出演させていただく意味を考えたときに、「自分の“世界観”と“空気感”を大事にして、私自身が表現したいことを出そう」と思いました。そう決めてからセットリストを考えました。

 でも6曲って少ないじゃないですか!! その短い時間でどう山を作っていくかすごく悩みました。「これが佐保明梨だ」っていうのを見てもらいたいと考えて選んだのが今回のセットリストです。

【当日のセットリスト】
1.My World
2.ナイトフライト
3.Be a Girl
4.Show Time
5.!!!!!!!!
6.Abyssal Drop

──セットリストに入れたかったけれど、入れられなかった曲はありますか?

 今年3月のソロ公演で披露した「Destroy the Brain!」(※佐保明梨さん本人の作詞曲)は泣く泣く外しました(笑)。まずはソロ曲から組んでいったので、最初は入れていたんですけど、上手く流れにハマらないと言うか、収まるところがなかったんですよ。それで今回披露した6曲で組んでみたら、ぴったりハマっちゃって。ソロ曲だから何とか入れようと、何度も組み直してみたんですけど、この6曲はどれも削りたくないなって。だから今回は諦めることにしました。

──アプガ(仮)メンバーのソロ曲を歌おうとは思わなかった?

 思いませんでしたね。ソロ曲はメンバーそれぞれの世界観ができているので、ソロの佐保明梨として歌おうとは考えもしませんでした。どの曲も好きですし、森咲樹の「メガモリッ! ma vie!!」とか、よくマネして歌ったりもしているので、「ほかのメンバーのソロ曲を歌うステージ」の企画であればぜひ歌いたいですけど、今回のような場で歌うのは違うなと思いました。

──ASCIIアイドル倶楽部 定期公演にまたソロで出演することになったら、どんなステージにしたいですか?

 今回出演させていただいて、「単独のソロライブではないからこそ、もっとチャレンジしてもいいのかな」と思いました。今回は“自分が歌いたい曲”を歌いましたが、次回は“自分だったら絶対に選ばない曲”だけでやってみるのもいいのかなと。あとは……そうですね、「佐保明梨のソロ」ではなくて、「アプガ(仮)を佐保明梨がソロでやってみる」のも面白いのかなっていま思い始めました(笑)。

 初めての機会だったし、ファンのみなさんも「どんなステージになるだろう?」って思って来てくださったと思うんですけど、次の機会があるときは、今日のステージをベースにしたうえで、期待して来てくださると思うんです。なので敢えてそういう期待を裏切るような内容にしたいですね。

──では、直近の活動内容とこれからの活動について聞かせてください。5月から7月まで開催していた“7周年記念ツアー”では、新しいチャレンジをしていたと思います。ツアーを終えて手応えはいかがですか?

 ニューアルバムを引っさげて、多数の新曲を持ってのツアーでした。その新曲はツアー初日に初披露した曲が多かったですし、ツアー中に完成した曲などもあります。ツアーの最終日には「この曲たちを、ツアーの初日で初披露したんだよなぁ」と思いながら新曲たちを歌いました。そうしたら、初日とは全然違う曲になっていると気付いて。そこでファンのみなさんと一緒に少しずつ作り上げたツアーだったな、と思いました。
 特にアルバムのリード曲である「私達」は、ツアーが始まってからずっと課題だったんです。どうしたらこの曲の意味や想いを伝えられるだろうと、毎公演メンバーみんなで考えてきましたし、スタッフさんにも「もっとできる」ってずっと言われていたんです。
 でも、それって“技術的な話”ではなくて“気持ちの部分”なのかなって考えていて……。それが最終日に披露したときに「これだ!」と思えたんです。その瞬間に、このツアーで、この期間で、ひとつのモノを作ることができたんだな、と実感しました。

──最終日・NIGHT公演のダブルアンコールで披露された「私達」はすごく感動的でしたね。

 はい、あのダブルアンコールはすごく良かったですし、私たちも感動しました。もともと最終日の最後の公演だったこともあって、「ダブルアンコールもらったら何やる?」って話はメンバー全員で話していたんです。
 「私達」はずっとやってきた曲でもあったし、ツアー本編の最後の曲でもあります。「披露した曲をやるよりも違う曲で」っていう案もあったんですけど、でもやっぱりこのツアーは「私達」で終わりたいと、メンバー全員の意見がまとまりました。2回目でしたが、1回目とはまた違った一体感というか、この曲の持つパワーをすごく感じた瞬間でした。


──前回のインタビューでは「NIGHT公演はチャレンジだ」と言っていましたよね。

 そうですね、今回のツアーを通して、昼のDAY公演では今までのアプガ(仮)っぽく元気に盛り上がる感じで。夜のNIGHT公演では大人なアプガ(仮)を見せる、というテーマで続けてきました。
 NIGHT公演で披露した“新曲”のほうが、今までのアプガ(仮)とは少し違う、難しい曲ばかりなので、技術面で見るとまだ課題が残っています。もっと上げていける部分もあるし、歌いこなせていなかったり、曲に追いつけていない感覚もあります。
 最初は恐る恐るパフォーマンスしていた部分もありましたが、ライブという側面で考えると、公演を重ねていくたびにNIGHT公演の方がしっくりくる感覚があって、「アプガ(仮)っぽくなってきた」という手応えはあったかなと思います。
 NIGHT公演の曲は、今までのようにメンバーとファンのみなさんが一緒に動いて楽しんだり声を出したりするのではなく、曲そのものを楽しんで欲しいと思っていました。ファンのみなさんが、それぞれリズムをとっていたり、音楽を楽しんでいる様子は、ステージ上から見ていても伝わってきたので、それがすごく嬉しかったです! この客席の空間がすごくいいなって思いながら見ていました。

──手応えのあった7周年ツアーを経て、この夏はどう過ごしたいですか?

 今アイドル界がすごく動いているなと感じていて。楽屋でいつも話したり、仲良くしていたグループが解散してしまったり、ちょっと前まではなかったグループがステージをすごく盛り上げていたり……。アイドルもアイドルファンも変わってきていると感じています。
 その中で、「アップアップガールズ(仮)」というグループを改めて色々な方に知ってもらいたいという気持ちはすごくありますし、長く活動を続けているからこそ伝えられたり、届けられたりできるものがあると信じています。「私たちの気持ちを伝えられる夏にできたら」と思っています。

──9月と10月には、2つの単独公演が決まっています。単独公演に向けた「佐保明梨」としての意気込みを聞かせてください!

 7周年ツアーを終えたあと、「夏を越えたあとに、またツアーをやりたい」とずっと思っていたので、正直言うと、ツアーをやりたかったというのはあります。でもツアー期間中は、体力的にも精神的にもツアーを成功させることにすごく集中する形になるので、1公演ごとに自分を見つめる時間がなかったりもするんです。
 例えば「ある曲の歌い方を変えたいな」と思っても、すぐに次の公演があるので難しかったりするんですけど、今回は時間を置いた単独公演という形で開催します。夏を越えた1回目にしっかりとしたパフォーマンスでやり終えたら、2回目までの時間にしっかりと考えて、1つ階段を上がれるように過ごしたいと思っています。
 新しいアルバムでもらった新曲を通して“表現すること”や“歌うこと”について考える機会が多くて、いい意味で試行錯誤できてるなと感じているので、9月と10月の期間はそのための時間にできるのかな、と思っています。2つの単独公演でしっかりレベルアップして、その後に待っているであろう“全曲LIVE”では、さらに一味違った佐保明梨を見せることができるようになりたいな、と思っています。

──ありがとうございました。

アップアップガールズ(仮)Information

新アルバムが好評発売中!!

5thアルバム(仮)

 5人組アイドルグループで常に戦い続けるLIVEアスリート集団、アップアップガールズ(仮)の自身5枚目となるフルアルバム「5thアルバム(仮)」が2018年6月19日に発売。価格は3000円+税。10曲もの新曲を含んだ5人体制の決定盤とも言える1枚だ。

ライブ情報

夏の終わりにサマービーム!
日にち:2018年9月15日(土)
時間:①開場13:30 / 開演14:00
   ②開場17:30 / 開演18:00
会場:新横浜NEW SIDE BEACH!!

Road to Live of All Songs
日にち:2018年10月28日(日)
時間:①開場13:30 / 開演14:00
   ②開場17:30 / 開演18:00
会場:新宿BLAZE

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