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個人でもキャッシュレス決済が導入できるKAZAPi 第2回

現金を持たない時代に店舗はどう対応する?

キャッシュレス決済の端末、選び方のポイントは?

2018年08月17日 10時00分更新

文● 平澤寿康 編集●三宅

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国内主要電子マネーに加えクレジットカードやQRコード決済にも対応する「KAZAPi 2」

 もうひとつ、今年登場した次世代端末が「KAZAPi 2」と呼ばれるものだ。KAZAPiは、国内の主要電子マネーにのみ対応する端末だが、KAZAPi 2は国内主要電子マネーだけでなく、クレジットカードやQRコード決済にも対応する点が大きな違いとなる。

 端末は、決済端末の2017年の出荷台数が世界3位を誇る、中国の「PAX Technology」が開発したものだ。もともとは世界中で利用されるクレジットカード用の決済端末で、当初よりNFCには対応しているものの、国内の主要電子マネーで利用されているFeliCaには対応していなかった。そこで、その端末をベースにFeliCaへの対応をNECと共同開発することで、国内の主要電子マネーへの対応を実現している。

 EMV(クレジットカードのICカード規格)対応にはコストがかかるため、クレジットカード対応端末の価格に大きく影響する。海外で利用実績のある端末を採用したことで、端末費用を抑えていることがKAZAPi 2の特徴だ。電池蓋部分にFeliCaベースの決済に必要なハードウェアを搭載することによって、EMVとFeliCaベースの電子マネーの対応をコンパクトな端末で実現している。

 KAZAPi 2は、いわゆるハンディタイプの端末となっており、決済処理に必要となる機能、3G通信機能、レシートプリンターなど全ての機能を内蔵するとともに、バッテリーも内蔵しているのでコンセントのない場所でも利用できる。そのため、飲食店でのテーブル決済はもちろん、移動型店舗やタクシーなどでの利用にも問題なく対応できる。利用の自由度の高さがKAZAPi 2の大きな魅力となる。

 そして、国内主要電子マネーだけでなく、クレジットカードも含めた多くの決済手段に対応する点も、KAZAPiにはない大きな特徴だ。KAZAPi 2の提供が始まった当初こそ、磁気ストライプ方式のクレジットカードと、国内電子マネーはWAONのみの対応だったが、2018年8月にKAZAPiと同じ国内主要電子マネーへの対応を実現。さらに、2018年9月にはICタイプのクレジットカードへの対応、2018年末にはAlipayやWeChatpayなどの中国系QRコード決済にも対応予定となっている。そのため、電子マネーだけでなく、クレジットカードやQRコード決済なども利用したいと考えているなら、KAZAPi 2を選択すればいいだろう。

(次ページ)決済時間は高速で安全性は高く。どうやってクリアーしたのか

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